カテゴリー別記事: ぞうき林

ふたたび旅へ

 みどり市東町の沢入国際サーカス学校を運営するNPO法人が、来年、同校OBらによるさすらいの旅第2弾を計画している▼放射能汚染の影響で休校を余儀なくされた昨年春、東海から関西、中国、九州、四国を巡った。目的は巡業をしながら原発事故の恐ろしさをより多くの人に伝えるとともに、同校をPRするためだった▼昨年秋、同校周辺の除染が行われ、放射線量が国の基準値を下回ったため授業を再開した。しかし、放射能汚染で休校した影響もあり、生徒は6人にまで減ってしまった。移転を模索した時期もあったが、条件が整わず断念した経緯もある▼再び旅に出る決心をしたのは昨年夏。当時、同校周辺には除染を行ったにもかかわらず、なお高い放射線量の場所があったため、その事実を伝えにいく必要性を痛感したからだ。スタートは大震災3年に当たる来年3月11日。「公害の原点」の地足尾から南へ下り、1年以上かけて沖縄までの旅公演を試みる▼今回の巡業では明確なメッセージを発信しながら旅をする。原発、米軍基地、特定秘密保護法、TPPなどなど、日本にいらないものを破棄しようと。行く先々で、多くの人と共感できることを楽しみにしている。(ま)

氷上のチェス

 カーリングのソチ五輪出場決定戦で、女子日本代表の北海道銀行がノルウェーに10─4で勝利し、5大会連続5度目の五輪を決めた。そんなうれしいニュースがちょっと憂鬱な月曜日の朝に飛び込んできた▼カーリングという競技を知ったのは長野五輪の男子チーム。今回NHK・BSの中継で解説を務めた敦賀信人さんが主将だった。メダルに手は届かなかったが弱冠20歳の彼の勇姿と競技の面白さは記憶に残った▼その後、冬季五輪の季節限定という側面はあるが、日本のカーリング人気を引っ張ってきたのが「カーリング娘」と称された女子選手たち。その元祖が結婚、出産後復帰した北銀の小笠原(旧姓小野寺)歩選手、船山(同林)弓枝選手だった▼「美しすぎるカーリング娘」が代表チームにいないせいかマスコミの注目度は低いが、予選数試合を見ただけだが北銀はパワフルな若手と経験あるベテランのバランスがとれた魅力あるチーム。試合を重ねて成長を続けており、本大会での期待が高まる▼北銀は年齢を重ねてもできる競技だということを示した。トリノ五輪を目指し練習に励んでいた中学校の同級生がいたが、彼女もまだカーリングを楽しんでいるだろうか。(野)

紙の確かさ

 学校図書室の取材で、司書たちの話に聞き入る。値の張る百科事典を2年越しで購入したという話には考えさせられた。インターネットで検索すれば、何かしら答えのようなものが見つかる時代。ただ、その情報は正確なのか、保証はあいまい▼少しでも確度の高い情報を得るには、本来、時間も手間も費用もかかるはず。速さがとりえのネットに、確度を求めるのはそもそも無理のある話で、雑多な情報群から正しい情報を見つけ出すには、知恵もコツも必要。そこを分かった上で「利用する、しない」は大切。百科事典の買い替えは、最新とはいかないものの正しい情報を得る手段の確保だ▼もっとも、家に昔の百科事典があるからそれを図書室に寄贈しますと、そんな善意も届けられるようで、少しでも新しい情報を提供したいという司書の考えとは残念ながら食い違う。図書購入費の減らされる時代、気持ちがありがたいが惜しい話▼電子情報が幅をきかす時代。いつ、どこで、どんなとき、そのデータが消えてしまうのか、不安はつきまとう。考えてみれば恐ろしいことで、壁面いっぱいに並ぶ学校図書室の本棚を眺めながら、手になじむ紙媒体の安心感を改めて感じてもいる。(け)

赤城山検定

 「赤城山を枡にすると、全世界の原油埋蔵量はその何杯分か」「群馬県庁32階から赤城山を見たときの仰角は何度か」「県内の小中学校の校歌に赤城山が入っている割合は何%か」…▼赤城山についての知識を問う「赤城山検定」があるというので、受検してみた。桐生市の最高峰であり、つねに日常景の西に鎮座している「ふるさとの山」だ。ここ数年の初日の出は地蔵岳で拝んでいるし、外国に住む友人を黒檜山に連れて行って喜ばれたこともある。それなりに解けるだろうと甘く見ていたら、冒頭のような難問が続々と出てきて鼻柱を折られた▼NPO法人赤城自然塾(前橋市)が初開催した検定で、今回は3級のみ。4択問題50問を1時間で解く試験だった。実は午前中に講義があり、ちゃんと受講すれば大半は分かる仕組みだったが、仕事で遅参したのもアダとなり、自己採点で9問も誤答した▼ちなみに冒頭の1問目は2・5杯、2問目は4・0度、3問目は約40%。ほかにも「赤城の名を最初に使ったとされる人物は(源実朝)」「大洞と前橋市の気温差は(約8度)」等々、地質や歴史や宗教や文学などあらゆる角度から赤城山を学べる楽しい検定だった。結果発表は21日だそうだ。(成)

ガンバレ、武蔵

 「本田、ACミラン移籍、正式発表。用意されている背番号は10」。そんなビッグニュースが流れてきた11日、桐生にも朗報が飛び込んできた▼桐一出身でJ1アルビレックス新潟に所属する鈴木武蔵選手(19)のU21(21歳以下)日本代表選出。すでに何度も年代別の代表チームに呼ばれ、国際大会の経験は少なくない同選手。だが、今回のチームは2年後のリオデジャネイロ五輪を目指す「U23日本代表」に移行するとみられるだけに、今までとはちょっと違う▼そしてU21日本代表の監督はJ1ベガルタ仙台の手倉森誠監督(46)。同氏は来年1月1日までベガルタの監督だが、以降はU21日本代表監督に就任する。ベガルタは22日に天皇杯準々決勝でFC東京と対戦する予定で、勝ち上がれば1月1日の決勝まで「大仕事」があるのだ▼いうまでもなく、仙台には鈴木選手の桐一時代の3年先輩にあたる蜂須賀孝治選手(23)がいる。手倉森監督はその蜂須賀を準レギュラーで使っている。桐一出身の2人のJリーガーがくしくも同じ監督の指導を受けるわけだ▼U21の初戦は1月12日のグループステージ第1戦の対イラン。注目しよう。ガンバレ、武蔵。(な)