カテゴリー別記事: ぞうき林

豪雨に思う

 ピカッ、ゴロゴロバシャーン。強風で窓がきしみ、隙間からひゅおーうと高い音が生まれる。大きな雨粒が絶え間なくたたきつけられるガラスは、じゃばじゃばと流れる水で一寸先も見えない。毎日のように続くゲリラ豪雨。窓際で一服しながらその様子を見ていると「バケツをひっくり返したような、ってよく言うけど、ホントその通りだな」と思う▼外にいたらこんな余裕ある言葉なんぞ出ようもないだろうが、屋内で、しかも、一服中。「バケツをひっくり返した、って表現、いつごろから使われてるんだろう? 『バケツ』なんて言葉が使われているんだから、大昔からってわけでもないよなあ」などと思い巡らす▼この表現を聞くと、あくまでイメージなのだが「覆水盆に返らず」という故事を連想する。とりかえしのつかないさま、ということで意味は全く関係ない。欧米では「こぼれたミルクを嘆いても仕方がない」だというのは、受験英語で学んだ▼毎日のようなゲリラ豪雨、とりかえしがつかなくなると困るなと思いつつ、おてんとさまのやることだから嘆いても仕方がないなとも思う。被害が大きくならないようにと、祈るしかない▼やっぱり、人って弱いのだな。(篤)

一喜一憂

 夜中に目が覚めたのは、怖がり犬が2階まで駆け上がってきたからだ。おとといのことだ。その子をなだめながら自室に連れて行き、寝なおしたらさらに雨足が強くなった▼この降り方は記録的かもしれない。そう思っていたのだが、翌朝、気象庁のアメダス(無人の地域気象観測システム)の記録を確認して驚いた。桐生市の午後11時台の降水量はたったの0・5ミリだったからだ▼桐生市のアメダスは広沢町の渡良瀬川近くに設置されている。記者の居住地が大雨でも、6キロほど離れているアメダス設置付近ではその程度しか降らなかったわけだ。いわゆる局地的な雨だったのだろう。推測では1時間に50ミリは降ったような気がしていたのだが▼念のため、貯水量が減り続ける草木ダムの、上流域の降水量を確認すると、その時間帯はわずか0・2ミリ。とここまで書いたところで、昨夜もゴロピカが始まった。大雨・雷・突風や竜巻注意情報が発表されていたからゲリラ豪雨とは言わないのだろうが、おとといをしのぐ激しい雨風となった▼で、降水量はというと桐生市で午後11時台に44ミリを記録した。が、肝心の同ダム上流域はわずか2・1ミリ。この程度ではスズメの涙なんだよなあ。(ま)

記者を体験

 ジョイタウン広場で28日に開かれる商店街活性化イベント「キズナフェスタ」。桐商ビジネス研究部が桐生中央商店街と共催するイベントで「お仕事体験」などが行われる。桐生タイムスも記者体験を行う予定。少しでも充実した時間を過ごしてもらおうと、担当記者は連日頭を悩ましている▼この「記者体験」、実は5月に体験してみた。歌舞伎座見学と人気レストランのランチがセットになったツアー。母に誘われ、好奇心から職業は隠して参加したのだ▼体験場所は読売新聞社。新聞についてレクチャーを受けた後、編集部に潜入。知っている記者に会ったらとちょっとドキドキしたが、朝刊は発行され、夕刊の締め切りはまだ先の時間帯。多くの記者は取材で外出中で杞憂に終わった▼見学後はサポート役の女性からアドバイスを受けながら、この日出会ったばかりの夫婦と、この日の体験をまとめた新聞をパソコンで制作。原稿は定型の文章に感想を加えるだけなので簡単だったが、難しかったのが「見出し」。散漫な日々の記事を反省し、整理記者に感謝を覚えた▼難産だったが、写真が入り、印刷された新聞はなかなかの出来。自分の仕事を振り返る意味でもいい土産となった。(野)

暑さと市役所と

 今月6日から12日までのほぼ毎日、真夏日状態に比べると、今は過ごしやすい。家に帰ると屋根が太陽光で熱せられている2階などは室温が40度近くになっていることも珍しくなかった。熱中症患者が多発しているのもうなずける。無理をしないようにしてほしい▼いつも活用させてもらっている前橋地方気象台のデータを見ると、17日からは最低気温が20度を切る日が4日あった。夕方、雨がふったせいもあり、このところ寝苦しい夜はないが、データとにらめっこしてみると最高気温が30度くらいあって最低気温が22度くらいあると、寝る際は少しの間、エアコンをつけてしまうなあと振り返る▼地球温暖化対策として節電のために、いつも暑さに対して頑張っている桐生市役所も、参院選の期日前投票が行われていたこともあってか今月初旬から冷房の運転を開始した。たぶんきょう(25日)の気温では入ってないだろう▼市役所といえば、かなり古い。そろそろ建て替えてもいい時期だとは思うが、他にも市民福祉向上のための施設がたくさんあるので、後回し、後回しとなる。毎日通っているだけに、この建物はいつになったら新しくなるのだろうと思うきょうこのごろである。(ほ)

ガラケー

 「ガラケー」とは「ガラパゴス携帯電話」の略称だそうな。よく聞く言葉だが、それが何を指すのかと、改めて自問するまでには至らなかった。「スマートフォンではない、従来の折りたたみ式、もしくはスライド式ケータイのことか」と、まあそんな認識▼ネット上の知識を受け売りすると、ガラケーとは「おさいふ携帯」「ワンセグ」「赤外線通信」といった、日本国内でのみ発達した機能を搭載した携帯電話のこと。こうした機能は国際標準ではないため、海外では利用できない。国内で独自の進化を遂げた携帯電話を、生物たちが島ごとに独自の進化を遂げたガラパゴス諸島になぞらえ、ガラケーと名付けたと▼「へぇー」と思わせるネーミングだが、その言葉にはどこか、マイナスイメージがつきまとう。だから世界から取り残されるのだよ、スマホに乗り換え世界標準になれ、と。絶海の孤島だからこそ、独自の進化を遂げた生物が生き延びているのだとガラケー使いのこちらはつい、ひねくれてみる▼参院選で「ねじれ」が解消された。物事が決まらない、スピードが遅いと、負のイメージが付与された「ねじれ」だが、拙速に決めるより、逡巡しながら進めた方がいい場合は、意外と多い。(け)