どこから見るか

 人気アイドルグループ「スマップ」が解散を発表した。彼らと同世代の記者にとっては今年1月の独立解散報道は衝撃だったが、今回はそこまでの驚きはない。40歳前後の大人が決めたこと。終戦記念日やリオ五輪がある中、連日関係者の話を伝える必要があるのかと思ってしまう▼それでも、あるラジオ番組で今回の騒動について新聞や雑誌を読み比べていたコーナーは面白かった。事務所の発表をまとめた記事、内部を知る者からの情報を加えた記事、周囲の反応を中心に構築した記事。一見同じ記事の裏側を読み解いていた▼大学時代、日本の古代史を中心に学ぶ中、中国史の授業も受けた。「革命」によって為政者が変わる中国では、歴史書は新たな為政者のもと作られるため、前政権に辛辣になる。その加減を見極め、本当は何があったのか考えることを学んだ▼インターネットが発達し、だれもが情報を発信できる時代。情報があふれる中、その情報はどこから出て、どんな立場の人が書いたのか、難しいが、見極めなければならない▼71年目の夏。戦争の記憶の風化は危惧すべきことだが、時間がたったからこそ話せること、そして見えてくるものがあると感じている。(野)

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