見た目

 「ブラッドオレンジ」といえば、ジェラートやジュースでよく目にする柑橘類。果実が血(ブラッド)のように赤いオレンジで、イタリアの辺りが産地だったと思う。スーパーで「愛媛県宇和島産」という文字を見かけ、ああ日本でも栽培できるんだと、つい手にとった▼食べてみると、香りがよく、甘く、酸っぱさもほどほどで、独特の風味もある。つまり、おいしい。しかしきっと、食べる人を選ぶなあ、と思った▼見た目で判断する人には厳しそうだ。切ってみて、驚いた。オレンジ色の果肉に、赤い部分がまだらに散っている。生焼けの魚に残った血のようで、ちょっと不気味な感じ。傷んでいるのではないかなと疑うくらい。まあ安かったし、小さかったし、完熟する前に収穫したのかもしれない▼「日向夏」という柑橘は、果肉は苦みも酸っぱさもなく、甘い。けれども皮の色がグレープフルーツのような明るい黄色のため、何となく酸っぱそうで、手が出ないという人も多いようだ▼「食わず嫌い」という言葉は昔からあるが、アレルギーなど命にかかわることでなければ、とりあえず試しに、食べてみるといい。口に合わなければ、その後、食べなければいい。本質は見た目でなく、栄養であり味なのだ。(

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