世代を超えて

 30年にわたって愛され続けているゲーム「ドラゴンクエスト」。1986年発売の1作目を遊んだ子どもたちも、いい歳になった。ファンファーレから始まる序曲に自らの冒険を思い出す人も多いだろう。シリーズは10作を重ね、今や親子2代で楽しむ人もいる▼印象的な音楽は作曲家・すぎやまこういち氏による。ザ・ピーナッツ「恋のフーガ」などを手がけた昭和のヒットメーカーで、耳に残る「キリンレモン」などのCM曲や東京・中山両競馬場の楽曲も同氏のものだ▼世の中の「ゲームなんて」という風潮。86年当時すでに55歳、若いドラクエ制作チームとの初顔合わせでは「なぜ大御所が」と警戒された。ところが誰よりもゲームに詳しく、若者たちを驚かせた。シナリオ堀井雄二氏の人間味ある物語世界をよく理解し、音符の数が極めて少ない、当時のいわゆるピコピコ音で中世ヨーロッパを思わせるクラシック系の音楽を実現。草原の広さ、その広野を行く主人公の不安や孤独を感じさせるメロディーが遊ぶ人の心に残った▼86歳のすぎやま氏は昨年、最高齢でゲーム音楽を作曲した作曲家としてギネス世界記録に認定。29日に発売されるドラクエ11作目には新曲が40曲近くもあるそうだ。(

関連記事: