種をまく

 文化の日の3日。さわやかな秋空に誘われ、会社から本町通り沿いの催しに歩いて向かった。いつもは通らぬ路地に入り、紅葉や古い建物に見とれたため、予定より時間がかかってあせる▼低速電動コミュニティーバス「MAYU(まゆ)」とすれ違い、「乗せてほしい」と思うが、乗客に桐生の街並みを説明する運転手の声が耳に入り、われに返った▼先日、北海道をバスで巡るツアーに参加した。立ち寄れなかった余市はNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」の放送から3年たった今も大人気な一方、行動展示で一躍有名となった旭山動物園はツアーから外れることが多いという▼コバルトブルーの湖面が人気の美瑛の青池は訪問。早朝にもかかわらず、すでにカメラを手にした老若男女が池のほとりに集まっていた。いかにいい写真を撮って発信するか、「インスタ映え」が重要と実感する。バスガイドによると、次は富良野の鳥沼公園の“新青池”が来るのだという▼突如出現する人気スポット。仕掛け人がいる場合もあるが、一般の人が撮影した写真が発端となることも多い。桐生市民が知らないうちに、世界のどこかで、桐生市のなにげない風景が人気となることもありうる時代である。(

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