伝える形

 22回目の桐生ファッションウイークが5日閉幕した。有鄰館は当地のものづくりの今を伝える場に特化し、手持ちの技術を生かした新たな視点での取り組みを発信した▼来場者がものづくりの一端を味わえる企画も多く、見るだけでなく体感することで、作り手との距離感や理解も深まったのではないだろうか▼刺しゅう業の笠盛が催したクリスマス用の装飾作りは特に秀逸で、糸からこだわり製作されたアクセサリーの部材を自由に使って仕上げるのが楽しく、贅沢なひとときだった▼その同社の展示で、数カ所にさりげなくあって目に留まったのが「仲間募集」の表示。デザイナーの片倉洋一さんは、仕事の中身を見て知ってもらい、本当に興味のある人に来てもらいたいのだと狙いを語ってくれた▼ナイスアイデアだ。中小企業の人材不足は深刻だが、製造業であれば手掛ける製品を直接見せることは、自社の仕事を伝えるのに大変役立つだろう。情熱と魂を込めて作られたものには、それ自体に説得力がある▼テーブルといす、紙の展示物で構成されたブースよりもはるかに分かりやすい。展示会のような形の就職説明会があってもいいはずだ。(

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