簡単の奥深さ

 お菓子作りを久々にしようかということになり、とはいえ、凝った品に挑戦する気力には欠けたので、さあ何を作ろうかと思案した結果、選んだのが「チョコバナナ」。祭りの露店で売られている、あの定番だ▼むいたバナナにチョコレートをかけるだけだから、何の工夫も要らず、チョコさえ溶かせば楽勝だろうと高をくくって作業に入ったら、存外難しかった。適当に割った板チョコをボウルに放り込み、湯煎したが、底の部分が焼きついたようにへばりつき、どうにもうまくいかない▼結局きちんと溶けず、市販のチョコレートソースを継ぎ足したりして無理矢理液化させて続けたものの、何とも不格好な仕上がりに。調べると、チョコレートの成分は高温になり過ぎると変質するため、湯煎も熱湯ではなく50度程度が適当で、板チョコも細かく砕いて溶けやすくしておかねばいけないと分かった▼手順を学んで再挑戦すると、今度は上手にできた。バナナは反っているから飾りのチョコスプレーをきれいにまぶすのも割と大変。身がやわらかいので作業に手間取ると刺した割りばしが突き抜けて崩れる。簡単にみえる中に意外な奥深さがあると実感した。チョコバナナは侮れなかった。(

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