流れに枕す

 気温が高いことを表すとき、一般的には「寒」の対語である「暑」を用いるよう教わってきた。桐生タイムスで参考にしている「用字用語ブック」(時事通信社編)にもそう記されている。ただ、今年の夏を表現するには「熱」の方が適切ではないだろうか。テレビで「猛暑」「酷暑」「炎暑」の文字が躍る毎日。そう思わずにはいられない▼いろいろと読みたい本が手元にあるのだが、こう朝から晩まで暑いと、ページを開く気になかなかなれない。がまんできず、エアコンのスイッチを入れるものの、連日の暑さに体が疲れているためか、眠気が襲ってくる。夏休みの宿題に追われる子どもたちは大変な夏だ▼先日、桐生川の上流で、清流に足を浸しながら、本を読む小学生を取材した。群馬大学理工学部と桐生市、地元産業界などが連携する教育プログラム「未来創生塾」の一環。“下界”より5度以上も気温が低い上、川を渡る風は涼しい。「川の利用というと小水力発電があげられますが、夏は小水力の冷熱の利用をお勧めします」と塾長の宝田恭之教授は話した▼せせらぎの音を聞きながら本を読む。地球だけでなく、猛暑にささくれ立った心にも優しい省エネ策だ。(野)

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