あり続けること

 服作りへの誇り高く、郷土愛に満ちた人だった。桐生市出身のファッションデザイナー大出由紀子さんに取材し、毎日ファッション大賞受賞や古着店としての出発、ブランド「HYKE(ハイク)」までの変遷を聞かせていただいた▼デザイン性のみを追いがちなレディス業界にあって、着続けられる前提でメンズライクにしっかり作り上げるHYKEの服。「1回着て駄目になるような服は作りたくない。それがずっと持っているプロ意識で、子どものころから業界で育ち、染みついている精神」と縫製業の家に育った人らしく語った▼桐生で過ごした日々が、大きく影響を与えたという。バイト先のメンズファッションの店では、望んで自費出張したことも。「あのとき、あそこにいたから今がある。先輩たちに教えてもらったことが根底にある」。当時もらった古着の本は、今も大切にしているそうだ▼「東京で流行っていないものが桐生だけで流行ったり、独特の文化がある」とも。なじみ深さから、弊紙への親近感も語ってくださった。ありがたさとともに、地域にとって最も身近な媒体であり続ける大切さを実感した▼来る2018年も、たくさんの人の顔と名前を載せていきたい。(

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