初めて

 大雪の余波がまちなかに白く残る24日、この日の新聞製作が本格化する前の時間を使ってひとっ走り、観音院・日限地蔵尊の「初地蔵」取材に向かった▼桐生で生まれ育ったものの、日限地蔵なんてものがあると知ったのは記者になってから。桐生まつりやえびす講と比べるあてもない、小さな小さな縁日。でも、お参りしている人たちの振る舞いがごく自然で、日常の中にあって親しまれているのだなあと心地よくなった。知らないことがいっぱいだなと自分自身の不足を改めて思ったものだ▼たい焼きをくわえながら、さて、何度目の初地蔵だったかなと思う。「初地蔵」は何度来ても「初」なのだなと思う。12月「納め地蔵」で納めて、新しい年の初めてなのだから、当たり前だが▼記者になった当時、見るもの聞くもの、することなすこと、けっこうな割合で「初」が多かった。初めてのことというのは鮮烈に記憶に残るもので、当時は何月何日の新聞にどんな記事が載っていたかまで覚えていたくらい。それが、馬齢を重ねて半世紀、記憶も気力も体力も鈍ってしまったわが身が情けない▼今年も「初」に触れ、「初」を感じられますように、「初」を楽しめますようにと、お地蔵さまに手を合わせた。(

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