面白きかな縁

 不思議な縁がつながるものだ。会田誠さんと「こたつ派」展でメジャーデビューした山口晃さん。2007年に上野の森美術館で二人展「アートで候。」を開催。それぞれの大規模個展も森美術館で、館林美術館でと相次ぎ、山口さんが小林秀雄賞を受賞すれば会田さんは安吾賞である▼両氏を二枚看板とするミヅマアートギャラリーの三潴末雄さんも安吾に関わっていた。安吾賞推薦人というだけでなく、大学生時代に坂口綱男さんの家庭教師をしていたのだ。国語担当、来るのは漫画雑誌発売日で、綱男さんは「あしたのジョー」の不条理を理解するためにカフカやカミュを読まされたとか▼哲学と一流文学、サブカルチャーやコミックが同一次元にある。その視点は小林秀雄にはなく安吾的だし、会田さん、山口さんの支援にも通底していると思う。物議を醸さないよう自粛しては芸術家ではなかろうし「面白きことも無き世を面白く」生きられない▼山口晃さんのエッセー漫画「すゞしろ日記」第二巻が羽鳥書店から出た。大判、カラー、毎月のコメント付きで「カミさん」頻出。幼少期桐生の思い出も盛られて「ムハハ」とつられてしまう。笑いすぎて腰を“炒”めたりしませぬよう。(流)

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