せめて足跡を

ひざまで埋まった雪の下は、凍るように冷たい水たまり。すぐにひざ下の感覚がなくなる。写真撮影しながらの“雪中行軍”。みぞれ混じりの暴風雨にあおられ、もっていた傘が2本もだめになった▼15日早朝、前泊した桐生駅近くのホテルから会社までの1キロ余り。頭のてっぺんから足の先まで、全身ずぶぬれになりながらたどり着いた▼会社に着くと、同じくやっとの思いでたどり着いた同僚たちがぞくぞくと集まってくる。自分よりもはるか遠くから1時間以上かけて歩いてきた仲間も。夕刊発行に向けた作業も追い込みの時間に入った▼しかし苦渋の決断が下る。悪天候が回復せずに雪が残り、配達員の安全が確保できないことから、本紙の配達を15日夕から16日朝以降に遅らせることになった。いつも通り新聞をお届けできず、読者のみなさんには申し訳ない思いでいっぱいだ▼「雪の道」と題した星野富弘さんの詩がある。「のろくても/いいじゃないか/新しい雪の上を/歩くようなもの/ゆっくり歩けば/足跡が/きれいに残る」▼新聞である以上、「のろくてもいい」とは思わない。が、せめて「足跡がきれいに残る」ような紙面になるよう全力を尽くそうと思う。(

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