至福の一服

 自他ともに認めるコーヒー好きだ。早めに出勤したとき、まずやるのがコーヒーメーカーの操作。電源を入れ、フィルターをセットして粉を投じ、水を注ぐと保温ポットにドリップされる。カップを満たし、さあ一日の始まりである▼コンビニエンスストアで手軽かつ安価にいれたてが飲めるようになったのはうれしい限りで日々重宝しているが、旧金谷レース工業の事務所部分を活用した、ほぼ月に1度の「たまに、カフェ」でいただくエスプレッソはことさら格別だ▼運営はみどり市笠懸町の「キッチン餉(かれい)」。イタリア製の機械からデミタスカップに目の前で注がれる1杯は本場の味で、昔の事務所らしく少し高さがあるカウンターで立ち飲みするスタイルは、レトロモダンな佇まいに実にしっくりくる▼かの国に旅行したとき、異邦人が顔を出すと迷惑がられるのではと勇気が出ずに現地のバールに入れなかった身としては、近い雰囲気を味わえるのも魅力。カウンターに片肘ついて、さっと飲んで、ちょっと立ち話して、すっと小銭を置き、ぱっと帰る。何だか格好いい▼ゆくゆくは元応接室の部分も活用したいそうで、ゆっくり楽しみに待つことにしている。(悠)

関連記事: