破顔一笑

 毎日のように通っている整骨院があるという。「院長やスタッフがいい人でね。仲間もいっぱいできたんだ」▼東日本大震災の津波で福島県いわき市久之浜から桐生市相生町に避難し、まもなく4年目を迎える小松博夫さん(83)と文ヨさん(76)夫婦。訪ねるたびにその整骨院の話題を楽しそうに語る▼場所は太田市内。群馬の地理に明るくないので、道は覚えていても他人にうまく説明できない。「日ハムの齋藤佑樹投手の写真が飾ってある整骨院」。それが唯一の手がかりだった▼堀マラソンの第1回優勝者で今回約60年ぶりに出場・完走した桐生市広沢町出身の荻野貞夫さん(76)を取材した。太田市鶴生田町の自宅で一家を事前取材した際、同市新野町で整骨院を営む長男の勉さん(47)と意気投合。同市出身の斎藤投手の話題になった▼親交があり同院に写真も飾っているらしい。「もしかして小松さん知ってますか」、「なんだい知り合いだったんかい」。互いに破顔一笑。家族ぐるみの付き合いだという。その人懐っこい笑顔を見ていたら、小松さんの気持ちが分かる気がした▼好物の焼きまんじゅうとみやげ話をもって、久しぶりに小松さん夫婦の顔を見に行こうと思っている。(針)

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