記録の進化

 青空を水平に切るように、真っすぐ伸びる球筋。一体どこまで届くのだろうと目を凝らしていると、距離表示の最大値である70メートルをはるかに超えた地点に白球は落ちた。その瞬間、観客席からは大きな歓声が上がった▼前橋市の正田醤油スタジアム群馬で群馬県民の日の28日に開かれた第44回県小学校陸上教室記録会での一場面だ。市郡別の大会で結果を残した小学5、6年生が男女別の延べ18種目に出場し躍動した▼この記録会のソフトボール投げで、桐生市立新里東小6年の野中駿哉君(12)が90メートルを超える投球で大会記録を大きく塗り替えた。観衆の関心はメーンスタジアムに近いトラック競技に寄せられていたが、このときばかりは全員の視線が一番遠くで行われた競技に集まった▼この日は女子ボール投げも男子並みの65メートル超えで大会新。男女ハードルや女子800メートルでも新記録が出た。子どもの体力が低下していると長年言われるけれど、この日だけをみれば信じられない。記者が30年前、中1のときに100メートル走で学年別の学校記録を塗り替えたタイムは14・0秒。その前の記録保持者は高校で全国出場した従兄のものだったが、今は小5で14秒を切ってくる。本当にすごいなあ。(悠)

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