今月の記事: 2017年3月

トキの島から

 国の文化財保護制度が広がっている。国宝や重要文化財は単体の指定だが、1975年からの重要伝統的建造物群保存地区は歴史的な集落や町並みが対象。2006年には重要文化的景観の選定が始まり、水郷や棚田、里山、漁村など全国51カ所に増えた▼新潟県佐渡市相川の鉱山町は15年の選定。江戸時代の手掘り跡「道遊の割戸」など鉱山遺跡と関連施設、佐渡奉行所跡、金銀山に引き寄せられた人々が暮らした町、物資の流通で栄えた町、寺社、街路、坂道、食料を供給した農漁村やため池、河川、積み出し港など約630ヘクタールにおよぶ▼地域の自然や地形を巧みに利用して暮らしてきた歴史を物語る景観は、身近で当たり前のようにある。それが世界文化遺産登録を目指す遺産群でもあるのだ。多様で広範囲な構成要素を、半端な観光資源ではなく文化財として、守り伝えていかなければならない▼その理念や手法を学ぼうと、建築業者や行政担当者らが来桐した。桐生伝建修習の会の案内で共に桐生新町地区を歩くと、建造物の修復が進む一方で風化や崩壊の危機も増していることを実感する。“意識の高い、先進地”という外聞を損なうことのないよう、何ができるか考えたい。(

学びたい人を支える

 テレビのドキュメンタリーで貧困に苦しむ米国の大学生の姿が紹介されていた。カリフォルニア州立大学の教員による調査で、この大学に通う学生の10人に1人がホームレスを経験したことがあるという結果が出た。その実態を追いかけた番組だ。

先進地・桐生に学べ、世界遺産めざす佐渡から視察団

 佐渡金銀山のユネスコ世界文化遺産登録を目指す新潟県佐渡市から26日、伝統的建造物の保存修理と活用法を学ぼうと、建築関係者や行政担当者12人が〝先進地〟桐生を訪れた。鉱山町の佐渡相川は江戸期から近代化を経て各時代の建造物が残る一方、基幹産業の衰退で空き家が増えるなど、桐生新町地区との共通点がある。桐生伝建修習の会(池田和夫代表)が街並みを案内し、修復中の民家で文化財の仕事の現場を見せて、交流も深めた。

光と映像の幻想ショー、闇夜に浮かぶ岩宿博物館

 みどり市笠懸町阿左美の岩宿博物館で25日夜、最新の映像技術を駆使したイベント「岩宿ナイトミュージアム」が開かれた。みどり市が市制施行10周年記念事業のクロージングイベントとして企画したもの。建物に映像を投映するプロジェクションマッピングが行われ、日本の歴史を塗り替えた「岩宿」をはじめ、みどり市の文化や歴史を表現した光と映像のショーを大勢の人々が楽しんだ。

誤作動の教え

 非番のきのう、自宅で高校野球を見ていたら、突然甲高い音が聞こえてきた。野鳥の鳴き声だろうと思っていたら、なんと階段付近の住宅用火災警報器(住警器)が作動していた▼住警器は2階の各部屋にもつけてあるが、作動したのは階段付近だけ。最初は電池切れだろうかとも思ったが、そうでもない。説明書などによると、ほこりや蒸気などでも作動することがあるらしい▼当時、台所では大きななべ二つでみそ用の大豆を煮ていて、湿度の高い状態に。が、数時間後、蒸気のない状態で再び作動。今度はほこりを除去してリセットしたら正常になった▼住警器は逃げ遅れを防ぐために、現在は新築・既存住宅を問わず設置が義務付けられている。桐生市消防本部が管内の一般住宅における住警器の設置状況を調査したところ、市火災予防条例に適合した住警器の設置率は68%で、約3割は未設置となっている▼また住警器の維持管理については、ほとんどの世帯で実施していなかったという。そのポイントは、(1)定期的に作動確認を行う(2)交換時期を確認する(3)電池切れを確認する―など。そういえば、わが家も一度もやっていなかった。ついでに消火器も備えたい。(