今月の記事: 2017年7月

ヒアリの行方

 国内各地でヒアリ発見の報告が相次ぐ。兵庫県尼崎市、神戸市、愛知県弥富市、大阪市、さらに東京都の大井ふ頭と、港湾のコンテナ内などで次々と見つかっている。新潟県長岡市で見つかったヒアリらしきものは、ヒアリではなかったようだが、すでに内陸にまで拡散していても不思議ではない▼環境省の資料「ストップ・ザ・ヒアリ」によると、ヒアリは南米中部原産で、体長5ミリ前後。赤茶色をしており、腹部は赤黒い。「毒性が強く、毒針で刺されるとアレルギー反応で、場合によっては死に至ることもある」とも記される。ヒアリは「火蟻」で、火傷のような激しい痛みを伴うことが、その名の由来だという▼小さな生物の移動には、人の営みが深くかかわる。居心地のいいコンテナで暮らしていたら、そのまま船に積み込まれ、海を渡って異国に到着。さらに列車に揺られ、いつの間にか内陸へと足を延ばす。そこが繁殖に適した環境ならば、生息地になるだろう。人にとってもアリにとっても驚きの展開だ▼米国、中国、台湾などではすでに生息が確認されている。経済活動が盛んになればその分、こうしたリスクは高まる。いつもと違う生物の存在に気づくためにも、日々の観察が大切になる。(

野良ネコの悲哀

 朝の通勤時のことである。対向車線の真ん中で、ひかれた子ネコのそばに寄り添ってたたずむもう1匹の子ネコと親ネコがいた。その姿を見つつゆっくり迂回していく車。ネコの好き嫌いにかかわらず、こうした光景に心動かされない人はいないだろう。野良ネコの悲哀だった。

桐生ファッションウイーク、改革着手へ

 10月27日~11月5日までの会期で開かれる第22回桐生ファッションウイーク(FW、実行委員会主催)の実行委会議が12日、桐生商工会議所会館で開かれた。参加希望者らを前に、実行委側から「単なるイベントの集まりではなく、桐生の産業の魅力を表現し伝える新しいファッションウイークに変えていきたい」との方針が示された。

カスリーン台風に学ぶ、あす講演会と写真展開幕

 渡良瀬川流域に甚大な洪水被害をもたらし、桐生市でも多くの犠牲者を出した1947年のカスリーン台風から今年で70年。九州北部豪雨の被害拡大が連日報道される中、70年前の惨事から命を守ることの大切さを学ぶ防災講演会と写真展があす14日、桐生市内で相次いで開かれる。講演会は午後1時半から同4時半まで、市民文化会館小ホールで開催。写真展は14日から21日まで市役所ロビーで行われる。ともに入場無料。

コールド負けの誇り

 結果は七回コールド負け。でも、アクシデントにもめげず最後まで正々堂々と戦った、すがすがしい後ろ姿だった▼12日の高校野球選手権群馬大会。選手10人で高崎商に挑んだ大間々は五回途中、エース小林大と二塁手の西島が相次ぎ熱中症で倒れた。2人とも足がつり、小林は一時マウンドに戻ったが、投球練習もできない状態でやむなく降板。西島は守備機会の少ない左翼に入り、唯一の控え選手の黒澤が三塁を守ってやりくりした▼あと1人倒れたら、選手不足で試合放棄を余儀なくされる。没収試合になると記録上は「0―9」。その寸前のところで選手たちは踏みとどまり、試合を完遂した▼たった1人の3年生として部存続の危機を乗り越えた岡田主将をはじめ、ギリギリの状態でひたむきに戦った選手たち。そんな緊張感と蒸し風呂のような暑さが熱中症を誘発したか▼結果は3―10。だが、強豪相手に中盤まで互角に戦い、長短7安打で3点を奪い、無失策で守り抜いた。その頑張りは公式記録として後世に残る。何より、おれたちは最後まで戦ったんだという経験が財産になる。胸を張ってほしい▼勝敗の向こう側にある感動を残して、大間々ナインの2年ぶりの夏が終わった。(