今日の記事: 2017年8月14日

“最後の世代”の被爆者として、責任と呪縛に今も葛藤

 あす15日、72回目の「終戦の日」を迎える。生まれ故郷の長崎で被爆し、桐生地区に暮らす佐藤博さん(77)=仮名=。戦争体験者の高齢化が進む中で、被爆体験を語り継ぐ責任を感じる一方、子や孫への健康被害や差別の不安から、被爆者であることを周囲に伝えずにいる。「被爆体験を語れる〝最後の世代〟。その責任は感じるが、子や孫に背負わせたくない」。被爆者としての責任と呪縛。戦後72年の今なお葛藤を抱え続ける。

樹徳高ダンス部が初の地区大会でV、全国へ

 樹徳高校ダンス部が第10回日本高校ダンス部選手権(ストリートダンス協会など主催)の関東・甲信越地区大会でブロック優勝し、16日にパシフィコ横浜で行われる全国大会に出場する。初挑戦での快挙にメンバーは「笑顔で楽しく踊りきりたい」と話している。

踊りの意味

 昔、夏の祭りの季節に佐渡を訪れた。船で島に渡り、両津から路線バスで山を越え、波の穏やかな浦の集落に着く。海にほど近い友人の実家に世話になり、食事をいただき、海で泳いだ。短い滞在だったが、海と空の青が鮮やかな記憶である▼夜、遠くから歌声が聞こえた。その音に導かれて足を運ぶと、集会所前の広場で人びとが踊っていた。佐渡おけさである。せっかくだからと交ぜてもらい、見よう見まねで手足を動かした。動きはけっして速くないので簡単そうなのだが、踊ってみるとスムーズにいかず、ぎこちない。それでも1時間ほど練習すると、少しは様になった▼背後に山の森が迫る、ほの暗い会場。でも、明るすぎない空間で、人びとが輪になって踊る場には、落ち着いた気配が漂っていた。何のために、誰のために踊るのかと、そんなことを自問させる時間だった▼先日、桐生八木節まつりのエネルギッシュな踊りを見ながら、楽しさを感じる半面、一抹の寂しさも覚えた。イベントとなったまつりに参加するには、こちらにもエネルギーが求められる。そこに疲れを覚えるのは、こちらの加齢のせいなのか▼薄暗い中で静かに踊った佐渡の夜が、懐かしくよみがえった。(