今日の記事: 2017年9月9日

激動の6年半乗り越え、「いか焼き」で再出発の一歩

 東日本大震災から、まもなく6年半がたつ。津波で故郷を失った親族16人の受け入れや、それを許してくれた夫のがん闘病と死…。桐生市相生町二丁目の飯沢ヨウ子さん(64)は、激動の6年半を乗り越え、再出発の一歩を踏み出した。市内に定住した親族と自宅で「いか焼き店」を開店。「たくさんの人に助けてもらった。感謝の気持ちを忘れずにいたい」と、吹っ切れたような笑顔で語る。

“感じた雪景色”で入賞、勤務先の草木ダムからパチリ

 「第32回水とのふれあいフォトコンテスト」(主催・水の週間実行委員会、協賛・富士フイルムイメージングシステムズ)で、高橋尚美さん=桐生市広沢町三丁目=の撮影した作品が優秀賞に輝いた。かつての勤務先である草木ダムの雪景色をとらえたもの。初めてのコンテスト応募で、思い出深い1枚が受賞したことに、「シャッターを切ったときの感動が、写真を通じて誰かに伝わったのだと思うとうれしい」と喜びを語る。

雑味

 何となくぼんやりと、「こく」について考えてみた▼わかりやすいのは「こくのあるうまさ」といった「味」のイメージ。けれど、甘いとか辛いとかしょっぱいとか酸っぱいとか苦いとかいう、直接的な五味六味とは違う、形容詞的なもの▼漢字にすると「濃く」なのかなと想像するが、「濃い甘さ」と「こくのある甘さ」とは単純に違う気がする。「甘くて、こくがある」と言い換えれば、並び立つ甘さとこくは、やはり別物なのだろう▼「色」について考えてみた。インクに使うシアン(青)、マゼンタ(赤)などの純粋な色は、色としては強烈ではあるが、深みが足りない。けれどたとえば青に、赤と黄色をほんの少し混ぜると色が沈み、落ち着く。青が濃くなるわけでなく、赤と黄色が青と混ざって黒になり、その黒が青と混ざって濁るからだ▼こくというのも「濁り」なのかもしれない。ただ甘いのでなく、濁った甘さ。では何で濁っているかといえば、辛塩酸苦渋旨といった他の味。それが主張しない程度に加わり、生み出されるのがこくなのかも▼甘みにとっては、そうした他の味は「雑味」であり、余分なもの。でも、雑味があるからただ甘いだけでなく、深みや広がりが生まれる。じつは大事な、余分なもの。(