今日の記事: 2017年12月11日

桐生出身・石内都さん、大規模個展「肌理と写真」始まる

 初個展から40年、目には見えない時間の堆積や亡くなった人の日々の痕跡を写し出してきた石内都さんの個展「肌理(きめ)と写真」が9日から、横浜美術館で始まった。横浜にある暗室から生み出されたモノクロームの作品から最新作の広島で被爆した少女のブラウスまで、朽ちゆく建物や身体に残る傷痕、母の遺品、桐生で撮影した銘仙、フリーダ・カーロの衣装などをふくむ240点で構成される大規模な企画展だ。これを一つの区切りとするかのように、来年には横浜を出て出身地の桐生に移住する石内さん。逢坂恵理子館長は「隠されたテーマは横浜と桐生」と語った。(蓑崎昭子記者)

フェアリーエイド北村真理奈さん一日署長に

 県警の年末特別警戒が11日スタートした。桐生署(服部文雄署長)は同日、桐生市ゆかりの声優、北村真理奈さん(23)を一日署長に委嘱するとともに、防犯ボランティア団体と連携して防犯パトロールや広報啓発活動を実施し、犯罪の未然防止と住民の防犯意識の高揚に努めた。

苦手だからこそ

 「自分は運転がうまくないんで…」。達人が漏らした一言に耳を疑う。安全運転のこつを聞こうと、質問したときの意外な答え。もちろん謙遜もあるだろう。が、うつむき加減でつぶやく表情に、それだけではない何かを感じた▼トラック運転手として約48年、400万キロ以上走りながら無事故無違反で、今年度の国土交通大臣表彰を受けた東群運送の松村信雄さん(73)=桐生市川内町=。十数年前に一度だけ、非番の日に自家用車で進入禁止違反をしたことがある。そう打ち明けた直後に冒頭の言葉を続けた。自らに言い聞かせるような口ぶりだった▼商店街を担当していたころ、足しげく通っていた店がある。親子ほど年の離れた和菓子屋のおかみさん。さりげない心づかいに温かみを覚えた。親しくなって接客の極意を聞くと、「実は接客が苦手で…」と意外な答えに驚く▼元看護師。「家業を手伝わせない」との約束で店主と結婚したはずが、結局その約束は反故にされて店に出ることになったと笑う。苦手意識を持ちながら数十年、よりよい接客を模索し続けた▼「苦手だからこそ、心を込めてやる」。その姿勢を持ち続けることの大切さを、2人の達人から教わった気がした。(