今月の記事: 2017年12月

冷え込み厳しく、けさ氷点下2・7度 「氷の花」も

 強い寒気の影響で桐生地方は14日朝も厳しい冷え込みとなり、桐生市(元宿町)で氷点下2・7度と今季最低、9日連続の冬日となった。山間部では水田に氷が張り、花の茎が氷結する「氷の花」現象も見られた。

移動と定住

 駐車場に車を止めてドアを開けると、鳥の声が届いた。「ヒッ、ヒッ」と鳴くのは、おそらくジョウビタキ。あたりを見回すと、民家の庭先の木の枝に、ベージュとオレンジの小さな姿が見えた▼日本野鳥の会発行の「フィールドガイド日本の野鳥」によると、ジョウビタキは夏、中国東北部やロシアのバイカル湖周辺、黄河流域や長江上流域などで繁殖し、冬は日本列島や中国南部、インドシナ半島に渡ってすごす。目の前でさえずる個体も、大陸からはるばる長い旅をしてきたのだろう▼1年に2度の長距離移動である。困難も多かろうと想像するのだが、同じ場所にとどまって暮らす「定住」となれば面倒も多かろうと、鳥たちはこちらを見ているのかもしれない。定住が文明を生み、人間の繁栄の礎になったのは一面で、「いさかい」という副産物がどうしてもつきまとう▼文化というのは、いさかいを未然に防ぐため、人が生み出した英知なのだろう。行き会えば会釈をし、天気の話などをしながら表情をうかがい、穏やかな表情で別れる。そんなお決まりのやりとり一つが、人の気持ちを和ませ、地域を落ち着かせる▼移動の暮らしには戻れないが、鳥たちに学ぶところもあるのかもしれない。(

「特定保健指導」、利用率7%台にとどまる

 桐生市の特定健康診査「新わたらせ健診」でメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策が必要であるとされた人が受けられる「特定保健指導」の2016年度利用率が7・4%にとどまることがわかった。対象となった890人のうち利用者は66人。担当する健康づくり課は「元気なうちに生活習慣の改善を。将来の医療費も抑えられる」と健康意識の向上と制度活用を呼び掛けている。

台湾の人気番組が来桐 織物、藍染め体験など収録

 台湾で人気の旅行番組「New金探號」の撮影クルーが12日、織都の歴史と文化を生かした体験観光ツアーの取材に桐生市内を訪れ、織物や藍染めを体験して桐生関係者にインタビューするなどして番組収録を行った。桐生市内の滞在は13日まで。台湾関係者は「大都市と違う歴史と文化の深さが魅力。台湾人も興味をもつと思う」と、手ごたえを感じている様子だった。

市長の去り方

 「やせ我慢をしてでも公約は守りたい」。石原条みどり市長が9日、後援会の会合で改めて今期限りでの引退を表明した。12年前の初当選時に掲げた「3期12年を上限とする」との公約に従い、来春の市長選には出ない意向だ▼引退を控え、これまでの公約の達成度を自己点検した「3期12年のあゆみ」と題する小冊子を公表した。計110項目の公約を「完了」40、「着手・継続中」64、「未了」6と評価。2期目の目玉「高度医療の動物病院誘致」は事実上頓挫したのに「継続中」とするなど疑問も残るが、引退する首長がこういうものを作ること自体が珍しい▼現在53歳。引退後は「白紙」としつつ、参院選と県知事選が予定される2年後の選挙には関わるとし、「後援会は解散しない」と発言。別のステージに含みを残したとも取れるが、起業を考えているフシもある▼「残念ながら桐生や太田との合併はできなかった」「少子高齢化の中、みどり市が単体で生き残るのは難しい」。市の将来に言及したこれらの発言は、次の市長への重要な申し送り事項となる▼市誕生から来年で13年目、人間でいえば“中学生”になるみどり市。新たなかじ取り役は誰か、まだ一人も名乗りを上げていない。(