今月の記事: 2017年12月

すきま

 「スキマ産業」という言葉を耳にするようになって、もう20年、いや30年はたったか。その間に産業の隙間はどんどん埋まっていき、隙間の隙間、その隙間まで埋め尽くされた感じだ▼書店の棚を見れば、そんな細かいことまで本にするのかと思うような、昔は絶対になかったようなジャンルの本が並ぶ。ジャンルとジャンルの隙間は埋まっていき、今はその隙間を見つけたものが本を出す。そんな印象すら受ける▼その昔、まちには空き地という隙間があり、遊び場にもなった。やがて空き地は建物や駐車場になって埋まっていき、空き地で遊んでいた子どもたちはまちから姿を消した▼隙間というのは、余裕だ。隙間を埋めてしまったら、余裕がなくなる。余裕がなくなれば、融通が利かなくなる。融通が利かないから、厳密にとらえる。厳密なもの・こと、それだけが正解になる。そして、正解でないものは間違い扱いされる▼たぶん、何ごとも過ぎたるは及ばざるがごとし。はるか昔、秦の商鞅が法律を厳密に徹底させた結果が「法を為すの弊、一にここに至るか」。厳密は大事なことではあるけれど、厳密でないことを許容できる余裕も大事なこと。「大ざっぱ」や「だいたい」も、大事なこと。(

技の価値観と生活観

 東京都の都電の敷石を銀座の舗道に再加工したのはみどり市東町の石材業者たちである。

県議補選へ動き活発化、椎名市議が出馬表明

 みどり市選出県議の須藤昭男氏(57)=同市笠懸町阿左美=が同市長選(来年4月8日告示、同15日投開票)への出馬を表明したのを受け、県議補選(定数1)に向けた動きが活発化してきた。同市議の椎名祐司氏(61)=大間々町大間々=が補選への立候補を表明したほか、別の複数の市議らも出馬をうかがっており、情勢は混沌(こんとん)としている。

桐工生3人が桐生が岡動物園にベンチとテーブル

 県立桐生工業高校の3年生3人が今年度、授業の一環として、桐生が岡動物園のフラミンゴ広場に設置するベンチとテーブル作りに取り組んでいる。製作だけでなく、企画のプレゼンテーション、デザイン・設計、見積書作成からの材料発注など、実際のものづくり過程を一年を通して体験。来年2月の納品を前に「来園する人が使いやすく安心できるものを」と作業にいそしんでいる。

手ぬぐいの粋

 121回という半端な数ながら年の区切りで「手ぬぐい」の連載を終了した。約4年半続けたことになり、ご愛読に感謝。桐生に残る手ぬぐい、一枚一枚からいろんなことを教えられた▼そもそもは「粋もよう」と副題をつけたように、粋ですてきな手ぬぐいをたくさん目にしたからだ。昭和30年代から40年代に、織都の舞台裏を支えた芸者さんたちがお正月に配った手ぬぐいだった。旦那たちはお年玉を用意する。書くに書けない逸話も多かった▼連載を見て持ち込まれる手ぬぐいも増え、芸者さんから飲食店、各種商店、旅館、会社、神社、山小屋、銀行、そして指圧に英語教室まで、業種は多岐に広がった。最終回は機屋さん。電話番号や住所など入れずすっきり「桐生 村松」とだけ、粋をよしとした。縫い取りお召全盛期だったという▼長さ90センチほどの切りっぱなしの1枚の布だが、拭くかぶる包む巻く飾る、いざというときには包帯がわりに、鼻緒のすげ替えも。落語家にとっては必需品である万能布。はぎ合わせた浴衣を見たときは心底感心した▼年賀に配る習わしは遠ざかったけれど、おしゃれな小物として見直されてもいる手ぬぐい。連載は終わっても、愛し続けていきたい。(