消費のスタイルを選ぶ

 可燃ごみを出す日、自宅のごみを袋に詰めながら、いつも決まって感じるのはごみの量の多さ。重さはそれほどでもないのだが、かさばるものが多いせいか、ごみ袋は大きく膨らむ。

 例えば、指先の操作だけで欲しい商品が手元に届くインターネット通販などは、利用してみると確かに便利で、購入したい商品がすでに決まっていて、手にとって確認する必要がないときなど、実店舗まで行かずに買い物ができるのはありがたい。

 そう思いつつも、翌日届いた商品の梱包を見て、辟易することもよくある。大きな段ボール箱を開けるといくつもの緩衝材がぎっしりと詰めこまれ、その中に小さな商品が鎮座している。捨てるにはもったいないし何かに使い回せないかと思いつつも、結局は新品の緩衝材を切り刻んで廃棄することになる。

 輸送中の衝撃で商品が壊れないようにするための配慮だろうが、自分で店舗まで出向かずにすむ分、誰かが商品を用意し、丹念に箱詰めして梱包し、遠路はるばる配達してくれている。そう思うと、なんだか申しわけない気持ちにもなってしまう。

 普段の買い物でも過剰包装は気になるものだが、ネット通販ではその感覚が増幅される。

 これからの世代が安心して暮らし続けることのできる地球環境を残していくため、環境負荷を減らそうとする取り組みが随所で進んでいる。その際、大きな指標となるのが、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量をいかに減らせるかという点だ。

 移動手段が限られた人や、買い物する機会が失われた人のように、ネット通販を活用することで、生活の質が向上する人もいるはずで、サービスの選択肢が増えるのは大切なこと。

 一方で、使わないことで向上するものもある。地元の商店に足を運んで買い物をすれば、大げさな梱包はいらないし、長距離を輸送する手間やエネルギーも省ける。店員からは使い方や性能など、有益な情報を得られるかもしれない。対話を楽しむこともできるだろう。

 欲しい商品を手に入れることを第一とするモノ消費から、楽しい気分や達成の満足感といったプロセスの方に重きを置くコト消費へ。暮らしの中で、そうした価値観をよしとする傾向が育まれつつあることに、小さな希望がある。申しわけない気分や後ろめたさを減らせるのならできるだけそちらを選びたい。

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