みどり市議会、海老根氏を除名 本人は不服、審決申請

 みどり市議会(伊藤正雄議長、定数20、欠席1)は27日午後の本会議で、海老根篤市議(69)=1期=に除名の懲罰を科すことを可決した。可決と同時に同市議は失職した。同市議に対する懲罰動議を審査した懲罰特別委員会の武井俊一委員長は「度重なる懲罰に反省はなく、法令や規則に基づく議会運営への理解もなく、独善的な態度に終始した」などと除名の理由を述べた。同市議は除名を不服として同日、除名の取り消しを求める審決を県知事に申請した。

 海老根市議をめぐっては、9日の一般質問で事実に基づかない発言や品位を欠く言動を重ねて本会議を混乱させ、地方自治法や市議会会議規則に抵触したとして、金子實市議が14人の賛同者を得て12日に懲罰動議を発議。これを受けて設置された懲罰特別委が計6回の審議をへて26日、除名の懲罰を科すべきと決めた。

 武井委員長はこの日の本会議での審査報告で、海老根市議が2月26日の一般質問で「市長の不規則発言」と指摘した発言は、録音記録に残っていないにもかかわらず、「テープから消された」「議事録から抹消された」と虚偽の発言を行ったと認定。「自らの思い込みで議会を誹謗(ひぼう)中傷し、さげすむ言動であり看過できない」などとする特別委での審査を報告した。

 その上で「除名の懲罰は極めて慎重に行わなければならないが、海老根市議には度重なる懲罰に反省はなく、市民の代表たる議員の自覚はもとより、法令や規則に基づく議会運営への理解もなく、独善的な態度に終始しており、良識ある善良な市民の資質、ひいては議員としての資質を厳しく問われる」などと結論づけた。

 弁明の機会を与えられた海老根市議は、「多勢による無勢殺しが市議会本会議の場で白昼公然と実行された」などと除名を批判。懲罰動議についても「まったくの揚げ足取り、言いがかり、理由のない発議だった」などと強調した。途中で議長代理の宮崎武副議長に弁明を制止され、本会議が中断したが、再開後には「これから私の復権運動にまい進したい」などと言い残し、弁明を打ち切った。

 採決では、欠席した伊藤議長と当事者の海老根市議、それに「判断がつかない」との理由で退席した田部井多市市議を除き、宮崎副議長を含む計17人で行われた結果、全員が除名に賛成し、可決した。

 議決直後、海老根市議は報道陣に対し「まったく意味不明な、数による暴力だ」などと話し、その足で県庁を訪れて知事の審決を申請した。

 審決は市町村などの機関による処分で違法に権利を侵害されたとする場合、県知事などに処分取り消しを申請できる自治法上の制度。今後、知事が任命する3人の自治紛争処理委員が除名の妥当性を審理し、その結果を踏まえて知事が審決を行うことになる。

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