障害平等研修、県内初、新里支所で一般向けに本格実施

 4月に施行された障害者差別解消法の推進に向け、自治体や企業、学校などで注目されている学習プログラム「障害平等研修」(DET)。その県内初の一般向け本格研修が23日、桐生市新里町で開かれる。主に健常者を対象に、動画視聴やグループ対話を通じて障害を学ぶ参加型プログラムで、「障害が個人ではなく社会の側にある」ことを知ってもらうのが狙い。主催者は「周囲が変われば障害は障害でなくなる。ぜひ多くの健常者に体験してほしい」と参加を呼びかけている。

 同研修は、障害者自ら進行役(ファシリテーター)となるのが特徴。視覚教材の視聴やグループでの話し合いなどを通じて、健常者ら参加者が障害について一緒に考え、障害を排除しない社会づくりを目指すものだ。

 1990年代後半に英国の障害者差別禁止法を推進する研修として始まり、国際協力機構(JICA)の協力で世界30カ国以上で進行役を育成。2012年ロンドン五輪のボランティア育成で採用され注目を集めた。

 日本ではNPO法人障害平等研修フォーラム(東京)が14年から普及活動を本格化。障害者向けに60時間の養成講座を開いて進行役を育成し、全国各地の自治体や企業・団体、学校などで年間50回以上研修している。

 県内では今年7月、一般向け紹介セミナーを伊勢崎市内で初試行。桐生・みどり地域で暮らす障害児の母親でつくる「ハートバッチの会」の有家久美代表が、同セミナーに参加した縁で桐生での開催が実現した。

 正規研修の県内開催は9月の県庁職員向けが初めてだが、一般市民向けの正規研修は今回が初めて。ハートバッチの会が同フォーラムに開催依頼し、県内の進行役有資格者や支援者らでつくる実行委員会と共催する。

 研修は23日午後1時半から同4時半まで、桐生市新里町武井の市新里総合センター(新里支所)3階大会議室で行う。進行役は有資格者である同フォーラムの石川明代さんと伊勢崎市在住の飯島邦敏さんが務める。

 飯島さんは「自分も難病で足に障害があるが、6年前までは健常者だった。障害者は『こうしてもらえると助かる』と声を上げ、健常者は『こう工夫すれば障害者が参加しやすくなる』と気づく。そんな研修にしたい」と意気込む。

 有家代表も「一方的に話を聞く講演とは違い、動画を見たりグループで対話する中で、一緒になって障害を考える手法が新鮮。周囲のちょっとした配慮で、障害が障害でなくなることを知ってもらえたら」と話す。

 参加費は1人1000円で、定員は30人程度。参加申し込みはメールで、ハートバッチの会の有家代表(heartbatch@gmail.com)へ。

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