自動運転社会へ準備、群馬大、損保と協定

 群馬大学(平塚浩士学長)とあいおいニッセイ同和損保(金杉恭三社長)は28日、「次世代モビリティ社会実装研究に関する協定書」を締結した。来年4月をめどに、社名の入った研究室を大学内に設置し、完全自動運転社会の到来に見合った保険商品の開発や、事故発生時の損害調査手法の確立など、想定される課題についてデータをとり、大学側と共同研究を進める。損害保険の講座を設けるなど、自動運転の社会実装に必要な高度人材の育成にも力を入れる予定。平塚学長は「組織と組織とが取り組む本格的な共同研究となる。新しい価値の創造にともに取り組みたい」と抱負を述べる。

 群馬大学では12月1日、桐生キャンパス内に次世代モビリティ社会実装研究センターを開設。完全自律型の自動運転について、ハード・ソフト両面での技術開発に取り組んでいる。

 桐生地区をはじめ太田、富岡、南牧といった各地域を視野に、各地の実情に合った自動運転技術・実証システムの開発に乗り出しており、2020年度をめどにビジネスモデル化を目指している。

 一方、あいおいニッセイ同和損保でも、自動運転自動車の普及に合わせ、新たな事故形態・リスクに対応した保険商品の開発や、損害調査手法の構築を進めている。

 今後、センターが展開する自動運転車の実証実験から得られたデータなどをもとに、2020年度までに新商品の開発・発売を目指すという。

 産学連携協定の締結式で金杉社長は「自動運転車の普及は新マーケットの創出にもつながる。地域の人口減少や都市への人口集中が進む中、地方創生とも関係する課題で、利用者に安全安心を提供するためにも、取り組みを進めたい」と話す。

 大学側では今後、あいおいニッセイ同和損保の名前を冠した研究室を前橋市の荒牧キャンパス内に設置。駐車場の一部を整備し、実験施設に充てる予定。

 損保側では研究員を派遣するほか、大学院や社会人向けの損害保険講座に講師を派遣し、全自動運転の実用化を進める上でのリーダー養成に協力する。

 この日は自動運転車両も披露され、平塚学長や金杉社長らを乗せて駐車場内を走行した。次世代モビリティ社会実装研究センター副センター長の小木津武樹助教は「年明けには桐生での公道実証実験を始めたい」と話している。

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