笠懸町の大橋政人さん、三好達治賞を受賞

 「美しく知的な日本語でつづられた詩集を発表した詩人」に贈られる三好達治賞(大阪市主催)の第12回受賞者に、大橋政人さん(73)=みどり市笠懸町=が選ばれた。受賞作品は「まどさんへの質問」(思潮社)。3月24日に大阪市で贈呈式が行われる。

 大阪で生まれ育った昭和を代表する詩人の三好達治(1900~64年)を顕彰する賞で、今回は全国から寄せられた147点を対象に選考委員会を開催、大橋さんが選ばれた。

 選考理由は「使い古した言葉や概念を捨て、単純簡潔な言葉で事物の本質に迫ろうとする。例えば花という概念の覆いを取り払って、一体何が咲いているのかと質問されるとき、読者は、存在とは何か、命とは何か、という極めて哲学的な、詩的なものの前に立たされるのである。詩集全編が、そのような問いに満ちていて、言葉はいたってシンプルだが、ユーモアがあって深い。世界創造の神話の世界につながるような魅力がある」。

 大橋さんは「五十年ほど前、三好達治の講演を一度だけ拝聴したことがあります。その中で三好達治は『詩は、できるだけ短く書くこと。萩原(朔太郎)先生に、いつも言われていました』と語っていました。その言葉を胸に刻み、今回の詩集では、できるだけ簡素な言葉で書くよう努めました」と、受賞の言葉を発している。

 詩集「まどさんへの質問」は、大橋さんが桐生市役所在職中の1982年に刊行した初詩集「ノノヒロ」以来14冊目で、平易な言葉で存在の謎を表した詩人まど・みちおへの敬意も込めた。一部が文芸春秋社の「文學界」5月号に掲載される。

関連記事: