群馬高専名誉教授・小島さん、日本化学連合から特別賞

 桐生市本町四丁目の小島昭さん(73)のライフワークである科学教室「サイエンスマジック」の取り組みが、化学の啓発、普及活動に貢献した個人・団体をたたえる「化学コミュニケーション賞2016」(日本化学連合主催)で審査員特別賞を受賞した。「科学の面白さを五感に訴える」をテーマに続けてきた小島さんは、「体験を通し、科学の〝スリルとサスペンス〟を届けたい。子どもたちが興味を持つ第一歩になれば」と熱い思いを語る。

 小島さんは群馬工業高等専門学校名誉教授で、NPO法人小島昭研究所(高崎市)理事長を務める。近年は、鉄分供給材を用いた水質浄化や、その研究成果を発展させたカキ・海藻類の養殖技術向上などにも貢献しており、県内にとどまらず全国各地で活躍している。

 研究と並行し、情熱を傾けてきたのが子どもたちを対象にした科学教室「サイエンスマジック」だ。科学への興味関心、好奇心を育てたいと始めた取り組みは10年を超え、延べ6万6000人以上が参加している。

 「理屈抜きに、驚くこと楽しむことが第一歩」と話す小島さん。そのスタイルは一般的な科学教室のスタイルとは異なる。

 触っただけで割れる風船に驚いた次の瞬間には、小島さんと子どもたちの綱引きが始まる。解説を交えずに次から次へと「五感に訴える科学ショー」を展開し、最後にまとめて質問を受け付ける。

 当初は実験を見せながら説明する教室を開いたこともあったが、「自分でやっていてつまらなかった」と笑う小島さん。「実際に体験してわかる〝スリルとサスペンス〟を味わうことが科学への興味につながる」と話す。

 最近ではシニア向けの教室に呼ばれることもあり、「五感に呼びかける力は、年齢に関係ない」。今後も変わらず、幅広い世代に科学の面白さを伝えていくつもりだ。

 同賞は、日本化学会などで構成される「日本化学連合」が主催するもので11年に創設された。化学・化学技術に関する啓発活動、情報発信に貢献した業績に対して賞が贈られる。

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