山鹿英助さん、喜寿を記念し初個展

 山鹿英助さん(77)=桐生市永楽町=が喜寿を記念した初めての個展「私の手遊(すさ)びとコレクション」展を開いている。会場は桐生市本町三丁目のパンセ・ギャラリー。木版画や藍染め、絵馬など民芸色濃い作品たちが真っ白な空間に浮かび上がり、集める喜び、描く楽しさを伝えている。16日まで(午前11時~午後5時)、入場無料。

 山鹿さんは6人きょうだいの末っ子。小さいときから体が弱く、母や姉たちに囲まれて家の中で過ごすことが多かった。楽しみにしていたのがフライパンの底をたたく音。「十銭屋」が来た合図だ。四輪の手押し車の中から好きなものを買ってもらったのが「収集癖の始まり」とか。

 西中時代からレストラン「芭蕉」に通い、主人の小池魚心や個性的な常連たちに民芸や美術について学び、大きな影響を受けた。新島学園を卒業して家業の銃砲火薬店を継いだが、シマ画廊を開いた島勝二からは現代美術を、高崎の井上房一郎から東洋美術を教わる。オノサト・トシノブのはっきりした物言いも印象に残るそうだ。

 そうこうするうち手元には郷土玩具だけで1500点。今展には鎌倉時代の漆器から、江戸狩野派の「鹿と蝙蝠」の墨絵、グアテマラのガラス絵、絵馬、筒描きや絵絣、魚心が手びねりで造形した河童も。山鹿さんの好みと交流を物語る。

 創作は独学で続けてきた。中学時代に本町五丁目の第一勧業銀行あたりを描いた油絵に始まり、集めた民芸品を写した水彩画、愛猫や梅田風景などの力強い木版画、板絵やガラス絵など、初公開のものがほとんど。折々に夢中で取り組んださまが伝わってくる。

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