東京五輪へ準備着々、改良型ベンチ開発

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、東京都農林総合研究センターとともに移動可能なコンテナ植栽の開発研究に取り組んでいる群馬大学理工学部の天谷賢児教授らのグループが、改良型ベンチを披露した。従来のものより車いす利用者がゆったり使える構造に変更。今後1カ月ほど桐生市東久方町の四辻の斎嘉に設置し、使い勝手を試し、5月下旬には東京都江東区の東京テレポートセンター駅前の広場で夏季実験を始める予定だ。

 天谷さんらは都農総研と共同で、可搬式のコンテナと木製ベンチ、ミスト発生装置、それに植栽を組み合わせたクールスポットづくりに取り組んでいる。

 2年前から東京都江東区のビッグサイトで夏季実証実験を展開。東京都の植栽や木材を活用する一方、デザインや鉄製のフレーム、組み立て加工などの技術分野については、わたらせ森林組合や朝倉染布、アライ鉄工など、群馬県内の業者が担っている。

 2017年度版の特徴は、ベンチとベンチの間合いが広いこと。オリンピックに限らずパラリンピック時の観戦や、海外からの来場者を意識し、車いすでもゆったりと利用できるサイズに変更した。

 独自の仕掛けを組み込むことで、ベンチの取り外しが容易になり、移動が簡単になった。

 群馬大学の協力研究員で、取り組みの発案者でもある岩崎春彦さんは「パラリンピックの猛暑対策が遅れているとも聞く。今回は緑陰を集約し、樹下の快適空間を広げられるように設計を見直した」と話す。

 10日、桐生再生の協力で四辻の齋嘉の駐車場にデモンストレーション用の1基を設置。約1カ月の間、車いす利用者をはじめ来場者の声に耳を傾ける。

 5月末には、東京テレポートセンター駅前に新型3基を含む6基の可搬式コンテナ植栽を設け、9月末まで実証実験を展開。アンケートなどを取る予定だ。

 天谷教授は「新型が今後のプロトタイプになるはず。ミストの発生に自然エネルギーを活用するなど、自立型のシステムづくりも進めたい」と抱負を述べている。

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