「産後うつ」予防に健診、桐生市が県内初、母乳育児外来助成も

 出産後の母親約10人に1人が経験するとされる「産後うつ」予防や、育児への不安軽減を図り桐生市は6月から、「産婦健康診査」と「母乳外来助成」の2事業を開始する。市によるといずれも県内市町村で初めて。産後2週目の母子の健康状態などを産科医が確認する産婦健診は、母親の疲労や不安を早期発見して支援に結び付ける取り組み。妊娠期から子育て期までの切れ目ない相談支援態勢の強化を図る。

 産婦健診は、出産後にホルモンバランスが崩れるなどして「体調が戻らない」、また「子育てへのプレッシャーや不安が強いが誰にも相談できない」等の悩みから起きる「産後うつ」の予防を図るもの。

 市内に住む産後2週の母親に対し、医療機関で体の回復や精神状態、産後うつの可能性、新生児の発育などを確認。医療機関が必要と判断した場合、市が昨年10月に開始した「産後ケア事業」などを活用して支援する。

 市内の協力医療機関(桐生厚生総合病院、たかのす診療所、くりはら医院)で無料で健診が受けられ、同内容の健診を市外医療機関で受けた場合は健診料が還付される。

 同健診はこれまで実施してきた産後4週目の保健師による訪問調査に加えて行われる。健康づくり課では「出産後2週目は病院から自宅に戻った直後で、不安を抱えている人も多い。疲れや不調の中で育児に悩む時期に、より早い対応ができる」としている。

 産婦健診事業は国の助成事業を活用するもの。一般的な健診費である5000円を上限に、半額を国が助成。市は2017年度当初予算に290万円(580人分)を計上している。16年度の市内出生数は560人だった。

 母乳外来助成は市が単独で行う事業。産後の母親の大きな悩みの一つである母乳育児について、乳房マッサージなど母乳育児指導を受けた際の費用を補助する。

 産後3カ月以内の産婦を対象に「母乳の出が悪い」などの悩みを抱え、産科医のいる医療機関や助産院、母乳相談室などを利用した場合、1回につき1000円の助成を最大5回まで受けることができる。

 利用は事前に市健康づくり課(保健福祉会館内)、新里町保健文化センター、黒保根町保健センターの保健師に相談する。

 新たな2事業について市は、昨年10月に開始した出産後に心身の不調や育児不安がある母子を支援する「産後ケア事業」などと合わせて、妊娠期から子育て期までの切れ目ない相談支援の仕組みの一環として位置付けている。

 問い合わせは市健康づくり課母子保健係(電0277・47・1152)へ。

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