アートで認知症ケア、感性引き出し脳活性 臨床美術士・岡村正敏さん

 桐生、足利の両市内で高齢者介護施設で絵画教室に取り組んできたリクリエイティブアート(岡村正敏さん主宰)が活動10周年を迎える。節目を記念して10日、足利市民活動センター(足利市大橋町)で活動報告会やワークショップを開く。アートの視点から認知症ケアに携わってきたこれまでの活動の様子、今後の展望を報告、意見・情報交換などを行う。

 誰もが参加できるアートプログラムを通して参加者の感性を引き出し、脳機能の活性促進や生きる意欲の創出につなげていく「臨床美術士」の資格を持つ岡村さん(44)=足利市朝倉町=。美大出身で自身も介護老人保健施設クララトーホー(桐生市広沢町二丁目)に勤務し、同施設などで月に1~2回、認知症の高齢者を中心に絵画教室を開催している。

 絵画教室を進めるにあたり、岡村さんが大切にしているのは、参加するお年寄りがそれぞれ作品と向き合い、没頭していくこと。お年寄りたちはサポートを受け、アドバイスを求めながらも、自分の手で色を塗る、モチーフを描く、手でちぎるなど作品制作に取り組む。

 一つ筆を走らせたら、次は「どうしようか」「どうしたいか」を自分で考え、自分で決めて、次の一筆へ。やがて制作に集中していくと「アートならではの描くリズム、塗り込む感覚の心地よさに触れることができる。完成したときの驚き、喜びも大切な要素」。

 参加者にとって、作品制作から受ける刺激に加え、仲間や岡村さんとのコミュニケーション、指先を動かすことは認知症の進行予防にもつながる。岡村さんは今後も絵画教室の定着と発展を図り、活動を続ける。

 10日の活動報告会は2部構成。前半(午後1時半~同2時10分)は、高齢者介護施設で10年間行ってきた絵画教室の実際と成果・課題の報告と今後の展望を語る。

 午後2時25分~同4時の後半は「対話」をテーマにしたワークショップで「ケア」「生涯学習」「アート」についてそれぞれの見解を交わす。

 活動報告会は定員20人、ワークショップは定員15人。どちらか一方のみの参加も可能。申し込みは足利市民活動センター(電0284・44・7311)へ。

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