「次代を担う職業人材育成事業」、桐工染織デザイン科が指定

 群馬県教育委員会の「次代を担う職業人材育成事業(工業)」で、桐生工業高校染織デザイン科が教育プログラム指定を受け、3年間の取り組みを始動させた。県内の繊維産業界と連携協力を図り、実践的活動を通して地域の繊維業界で活躍できる人材を育成する目的。6日には1、2年生が世界遺産・国宝の富岡製糸場に出向き、日本の工業化の原点である製糸工場を見学した。

 今年度から指定校となった桐工の染織デザイン科では、「生徒に高度な技術・技能を習得させ、地域の産業界から求められる有為な人材の育成を図る」教育プログラムの構築に向け、実践的な活動、研究を推進する。指定校設置は2011年度からで、今年度は工業1校、農業2校、商業1校。

 学校に地域の専門家を招いて技術指導を受けたり、生徒の企業での実習、教員の研修、企業などの見学を計画。その初回として、富岡製糸場を見学した。

 生徒たちは4班に分かれ、解説員のガイドツアーに参加。殖産興業政策を掲げた明治政府が、輸出品の要である生糸の品質改良と大量生産を可能にするため建設した器械製糸の大工場は、日本の工業化の原点であり、繊維産業の根幹だ。

 145年前に建てられた木骨れんが造りの東置繭所から女工館、繰糸所、ブリュナ館、診療所、寄宿舎などの建物群を解説を受けながら見学して、1年生たちは「すごい」を連発。「造って何年もたつのにきれいに残っている」「繰糸所は動いていなくても迫力があって、だれかがいそうな気配がした」と歴史の重みと当初の気概を実感したよう。

 2年生で「デザイン関係の仕事に就きたい」という福田光夏さんは「蚕からどんなふうに糸をとるか、工程がよくわかった。細い糸が布になる。自分の思うような柄ができればいいと思う」と意欲。唯一の男子で富岡出身の関滉太さんは3回目の見学で「身近にある工場が世界遺産になったのはすごいこと。昔も女の人たちが力を発揮していた」といい、「小学生で藍染めをして手も真っ青になってから、染めに興味がある」と、今後の実体験に期待している。

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