中心街で高い空き家率、本町二丁目など15%超

 桐生市は14日、前年度初めて実施した空き家実態調査の結果を公表した。市内の空き家件数は約4700件で、総家屋数に占める割合を示す空き家率は市全体で5・6%だった。町会別では本町二丁目などが15%超と高く、22区別でも1区(本町一~三丁目、横山町)が11・9%でトップとなるなど、中心市街地の空き家率の高さが目立った。市は調査結果を踏まえて“管理不全空き家”の洗い出しなどを進め、今年度中に空き家対策計画を策定し、所有者に適正管理や利活用を促したい考えだ。

 市議会経済建設常任委員会(人見武男委員長、7委員)が14日に開いた協議会に、市空き家対策室が調査結果の概要を報告した。

 対象は市内全域で、家屋課税台帳上の市内総家屋数8万4146件(店舗や工場含む。小規模な付属建築物は除く)のうち、水道休止や課税台帳などの情報で約1万1000件の候補を抽出。昨年9~12月に実施した現地調査で4706件の空き家があることを確認した。

 総家屋に占める空き家の割合を示す空き家率を町会別でみると、15%超は本町二、高砂町、旭町、宮本町四、梅田町五、新里町赤城山・高泉の7カ所。10%超は本町一・三、東久方町三、東一、小曽根町、永楽町、仲町二・三、錦町一、浜松町一、平井町、黒保根町下田沢の12カ所で、中心市街地の多さが目立った。

 22区別でみても、トップの1区に続いて6区(仲町など)11・4%、19区(新里町板橋、大久保など)10・2%、5区(浜松町)9・8%、9区(宮本町など)9・6%、22区(黒保根町)9・3%で、新里町北部、黒保根町とともに、中心市街地の空き家率の高さが際立った。

 市は7月下旬、弁護士や土地家屋調査士などの専門家らでつくる空き家対策協議会を設置。適正管理や利活用を促す空き家対策計画案を10月にまとめ、市民意見を募集した上で年度内の計画策定を目指すとしている。

 空き家の件数はこれまで総務省の「住宅・土地統計調査」が活用されてきたが、一部を抽出しての標本調査のため実数は把握できず。空き家問題が顕在化した近年、全国各地の自治体が実態調査に乗り出している。

 桐生市は市議会3月定例会で、空き家対策条例を制定。空き家対策計画策定や空き家情報のデータベース化、管理不全空き家所有者への指導、危険な場合に緊急時回避措置を取れる規定などを定めた。

 さらに今年度当初予算の目玉事業として、市内定住や跡地利用を前提に、空き家の住宅改修費を最大70万円補助する「空き家利活用助成」、管理不全空き家の撤去工事を最大50万円補助する「空き家除去助成」を創設した。

 市空き家対策室は「空き家実態調査で、市内全域の空き家の件数や位置、分布状況、状態などが把握できた。調査結果をさらに精査し、管理不全空き家への迅速な対応や、空き家の利活用を促す政策に役立てたい」としている。

 問い合わせは桐生市役所新館5階の空き家対策室(電0277・46・1111、内線737)へ。

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