盲目の愛犬に母娘癒やされ、7年目に感謝の恩返し

 盲目の愛犬と暮らし始めて7年目を迎える桐生市仲町三丁目の池澤宏美さん(55)がこのほど、市内でペットの里親探しに取り組む動物愛護団体に、ゴルフコンペの収益の一部6万円を寄付した。5月に病気で亡くなった母親に寄り添い、癒やしてくれた愛犬への恩返しの思い。「目が見えなくても大切な家族。同じ境遇の子犬もいるはず。少しでも里親探しのお役に立てたらうれしい」と思いを語る。

 「里親募集」。本紙に掲載された子犬の引き取り手を探す案内に応募したのは約6年前。池澤さんが約20年連れ添った愛犬を失ったばかりのころだった。

 その際に知り合った人から、生まれつき目が見えない子犬の引き取り手がいない事実を知る。殺処分になるくらいなら自分が引き取ろうと覚悟を決めた。

 室内犬のチワワのメス。夢をいっぱい見られるようにと「夢々(ムム)」と名付けた。犬は鼻と耳が利くため、飼育しにくさを感じたことはないという。

 池澤さんの同居の母・孝子さんのがん闘病が始まったのが約1年半前。夢々はその傍らに寄り添い続け、不安がる孝子さんを癒やしてくれたという。

 孝子さんは今年5月9日に79歳で死去。その直後に池澤さんの脳裏に浮かんだのは、夢々の恩返しへの感謝の言葉だった。

 「一緒に暮らし始めて7年目。恩返しをしてくれたのかなと。今度は自分の番。目が見えないだけで引き取り手がなく、殺処分されてしまう子犬がいるとしたら悲しい」

 経営する飲食店の常連客で6月18日に開催したゴルフコンペの協賛金に自らの募金を加えた6万円の寄付先を、市内でペットの里親探しなどに取り組む「桐生犬猫愛の会」に決め、桐生タイムス社を通じて7月5日に寄付した。

 「新聞の案内欄をきっかけにした不思議な縁。ペットの殺処分が少しでも減るように、今後も寄付に限らず、幅広く里親探しを応援できたらうれしい」と話している。

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