“謎の彫刻”がつなぐ縁、祇園まつりで交流模索

 みどり市大間々町中心街で1日午後に開幕した「大間々祇園まつり」を彩る7基の山車の一つ、大間々町第六区(福島貞則区長、約250世帯)の山車。その提供元とされる桐生市新里町山上の山上元町常会(田中武常会長、約160世帯)にこのほど、山車用とみられる古い彫刻が保管されていることが分かり、これをきっかけに両自治会の交流が始まった。両自治会の関係者も「彫刻がつないだ縁を深めたい」と語り、両町の子どもどうしの交流や彫刻展示の可能性を探ろうと意気込んでいる。

 両自治会の関係者によると、大間々町第六区の山車は昭和30(1955)年前後に、山上元町常会から譲られたものとされる。

 山上元町常会の集会所で古くから保管してきた“謎の彫刻”の存在が、両自治会の交流が始まるきっかけだった。扇形をした横175センチ、縦78センチ、厚さ14センチのケヤキの一枚彫り。裏には明治6(1873)年との書き込みがあり、表には勇ましい獅子の精密な彫刻が施されている。

 「この彫刻はもともと、大間々六区に譲ったとされる山車を、美しく飾るために作られたものかもしれない」

 そう思い立った山上元町常会の田中常会長(66)は7月19日、大間々六区の福島区長(62)を初めて訪ね、同区役員らと一緒に山車を見学した。

 彫刻が山車用に作られたことを裏付ける資料はなかったが、彫刻は大間々六区の山車の破風飾りにピタリと収まる大きさと形状であることが分かった。

 同31日にも田中常会長は福島区長を訪問。山車と彫刻がつないだ縁をきっかけに今後、両自治会どうしで交流したい意向を伝え、福島区長も応じた。

 大間々六区は来年、大間々祇園まつりの当番町。両自治会では来年の同まつりに向け、両町の子どもたちが一緒に山車を引いたり、彫刻を見学する機会を設けたりできないか、模索していきたい考えだ。

 田中常会長は「地元には伝統的なまつりがないので、山車や彫刻がつないでくれた大間々六区との縁を大事にしたい」と語ると、福島区長も「地元では子どもが減っているので、他地域と交流が広がるのはありがたい」と交流拡大を歓迎している。

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