「歴史的風致」維持向上を、計画作成、国に申請へ 桐生市

 桐生市は固有の歴史的町並みや伝統文化を生かしたまちづくりを進めるため、「桐生市歴史的風致維持向上計画」を作成する。桐生市歴史まちづくり推進協議会(会長=及川康・東洋大学都市環境デザイン学科准教授、委員17人)が3年がかりでまとめた計画案を10日に発表、市民の意見を募集しており、庁内での再検討をへて、国(国土交通省・農林水産省・文化庁)に認定を申請する。

 歴史的風致は2008年に施行された「歴史まちづくり法」で、歴史的価値の高い建造物と人々の営みが一体となって形成された良好な市街地の環境とし、その維持・向上と継承を図る。市町村が計画を作成して国に申請、認定されると各種事業支援が受けられる。今年3月末で全国62市町、県内では甘楽町が認定されている。

 桐生市には製織町として重要伝統的建造物群保存地区に選定された桐生新町をはじめ、日本遺産、ぐんま絹遺産の構成資産、ノコギリ屋根工場で続く織物産業、桐生祇園やえびす講などの祭礼行事を有する。さらに桐生氏・由良氏ゆかりの地、賀茂神社、白瀧神社、日限地蔵尊、黒保根の民俗芸能を、維持向上すべき歴史的風致の広がりと位置付けた。

 重点地域としたのは重伝建地区のバッファーゾーン(緩衝帯)となる区域約267ヘクタールで、名称は「桐生歴史的風致地区」。「歴史的風致形成建造物」の指定候補として、地区内の国登録有形文化財12件、桐生市指定文化財2件のほか、美和神社、西宮神社、桐生絹織、旧細谷家住宅を挙げた。

 景観阻害物調査改善事業や伝統産業周知啓発事業、歴史文化資料公開事業などソフト、ハード両面の事業を計画し、関連施策との連携で、歴史的建造物の保存・活用や環境整備、屋外広告物規制、伝統産業の保護育成、祭礼・行事への市民の積極的参加などの効果を期待する。計画期間は2026年までの10年間。

 計画案に対する意見を募集している。提出できるのは市内在住、在勤、在学、利害関係のある人などで書式は自由。計画案は桐生市ホームページ(HP)、市役所都市計画課、広報課、新里・黒保根支所にある。問い合わせは都市計画課(電0277・46・1111内線348)へ。

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