「第二のふるさと」に恩返し

 かつて桐生市内の理容店で修業した男性が“第二のふるさと”に恩返しがしたいと今春から福祉施設を訪れている。芝居や踊り、腹話術などを披露するボランティア。50年前、住み込みで働いて理容師免許を取得、「家族同様によくしてもらった。新川遊園地の街頭テレビが楽しみだった」と振り返る。

 「呼んでもらえれば喜んでうかがいます」と話すのは太田市在住の丸山幸男さん(68)。足利市小俣町で生まれ育ち、群馬県理容専門学校へ。その後、桐生市本町一丁目の「ヘアーサロンホシノ」で2年半修業した。「親身になって面倒をみてもらったし、仕事もよく教えてくれた」と同店の主人に感謝する。

 修業時代の一番の楽しみは新川遊園地に設置された街頭テレビ。そば店や和菓子店で働いていた同年代の修業仲間と駆けつけた。「力道山がテレビに映るときは黒山の人だかりだった」のを覚えている。

 丸山さんは理容師免許を取得した後、上京してさらに修業。20代で独立して埼玉県内で理容店を経営していたが、昨年末でリタイアし、親戚のいる太田市内に移り住んだ。

 ボランティアは自分の店を持ったころから。初めは無料散髪やカラオケ慰問などを行っていたが、2000年にボランティア劇団「尾上劇団」を5人で立ち上げ、会長に就任した。埼玉県知事を務めた土屋義彦さんが劇団員として活動していた時期もあり、現在は退職後の70代を中心に埼玉県や群馬県などに100人を超えるメンバーが登録されている。

 年間100回程度の活動を行い、芝居では「瞼の母」や「一本刀土俵入り」などお年寄りに人気の演目を披露。丸山さんは「各地へボランティアに出かけているが、お世話になった桐生では特にやりたい。気軽に連絡してほしい」と話している。問い合わせは座長の加藤和子さん(電090・5529・7946)へ。

関連記事: