秘伝のタレあと2日、新里町「八石」今月で閉店

 桐生市新里町の人たちに長年愛されてきた「八石(はちこく)焼きまんじゅう店」(同市新里町新川)が今月末、閉店する。店主・坂田喜久江さん(78)の温かい人柄や自慢の焼きまんじゅうで常連客も多かった同店。創業30年目を迎えて「もうそろそろいいかな」と幕を下ろすことになった。

 「八石」は1988年9月、「新里では焼きまんじゅう店なんて珍しいから良いじゃないか」と夫の知人に助言されて創業した。店名の由来は「この辺りは米がよく取れて八石田んぼと呼ばれていたから」と語る。

 店は喜久江さん1人でやりくり。開店当初は焼きまんじゅう・焼きそばの知識がゼロだったが「珍しさもあって、お客さんがたくさんきた。何も分からず大変だった」と懐かしむ。

 謙虚な姿勢の中でも「焼きまんじゅうのタレには自信がある」と話す。30年継ぎ足した秘伝のタレは努力の結晶だ。

 そんな自慢の料理を味わうお客さんとの会話が喜久江さんにとって幸せなひととき。世間話が盛り上がり、気づいたら閉店時間なんてこともあった。

 閉店を決めたのは6月。疲労や客の減少、悩んだ末での決断だった。
 「もう決めたこと」と笑顔も、常連客からねぎらいの言葉を掛けられると「泣けちゃうよ。寂しいね」と本音がぽろり。「お客さんにはありがとうございますという気持ちだけです」と感謝を語った。

 営業は残り29、30日の2日間。午前10時~午後3時まで。問い合わせは八石(電0277・74・4975)へ。

関連記事: