陸上100メートル9秒台達成の桐生選手へ、“桐生ジャン”でお祝い

 陸上男子100メートルで日本選手初の9秒台を達成した東洋大4年の桐生祥秀選手(21)をお祝いしようと、同名のよしみで応援を続ける桐生観光協会(宮地由高会長)と桐生広域物産振興協会(森島純男会長)は12日、同大主催の日本新記録達成報告会で、桐生選手用に桐生市内で刺繍した特注スカジャン“桐生ジャン”を贈呈した。壇上で羽織った桐生選手は「来年一人暮らしなので、新居の目立つ所に飾りたい」と気に入った様子。満面の笑みを浮かべながら桐生応援団に感謝の言葉を贈った。

 桐生選手は9月9日に福井市で開かれた大会の男子100メートルで、日本選手で初めて10秒の壁を破る9秒98の日本新記録を達成。報告会は同大が陸上競技部の成績報告を兼ね、東京都文京区の同大白山キャンパスで開いた。

 スカジャンは桐生の両協会の依頼で、桐生市在住の刺繍作家で「現代の名工」の大澤紀代美さんが制作。青が基調のシルク製リバーシブルで、表面に縁起物の白い龍と鳥、裏面に動物界最速のチーターをデザインした。

 さらなる好記録を期待して「9秒98」の数字は入れず、「2017・9・9」という記録達成日も刺繍。“スカジャン発祥の地”といわれるほど刺繍が盛んな市のPRも兼ねて、「kiryu」の文字も入れた。

 報告会の壇上で贈呈役を務めたのは、桐生市の亀山豊文市長。宮地、森島両会長、桐生市在住の小池文司東洋大陸上競技部OB会名誉会長らとともに壇上に上がり、桐生選手に桐生特製の桐生ジャンを羽織らせた。

 ふだん着にしてほしいとの要望に桐生選手は「さすがに自分をアピールしすぎて、街ではちょっと恥ずかしいです」と照れつつ、「(大学卒業後の)来年から一人暮らしをするので、新居の一番目立つ所に飾りたいと思います。ありがとうございます」と笑顔で語った。

 さらに報告会後に桐生タイムス社の取材に答え、「この記録に満足せず、2020年の東京五輪の大舞台でファイナリストになれるよう精進しますので、応援よろしくお願いします」と桐生市民にメッセージを送った。

 宮地会長は「民間主導の勝手連で始まった取り組みに、(日本人初の9秒台達成という)最高の形で応えてくれてうれしい。これからも桐生のまちを挙げての応援を続けていきたい」と興奮ぎみに語っていた。

2014年から交流

 桐生観光協会は2014年5月の総会で、「桐生」の名を広めてくれる桐生選手を応援する方針を決定。桐生の特産品やお祝いメッセージを送った同協会に桐生選手が感謝の言葉を寄せるなどの交流が続いている。

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