「老老介護」状況増加へ、介護者60歳以上6割 桐生市

 高齢の夫婦や、きょうだい、親子など、65歳以上の高齢者が高齢家族を介護する「老老介護」は今や全国的に大きな課題。桐生市でも高齢者を在宅介護しているケースの約3割について、主な介護者が70代以上であることが明らかになった。さらに介護者の年齢が60歳以上のケースは全体の約6割。今後さらに高齢化が進行するなかで、老老介護の状況も増加するとみられている。

 在宅介護に関する実態調査は、現在策定中の「桐生市高齢者保健福祉計画」の基礎調査として2016年11月1日~17年3月31日、在宅で生活している要介護認定者を対象に実施。市の認定調査員が672件の聞き取り調査を行った。

 調査によると在宅介護の現場において、主な介護者の年齢は「50代」が最も高く29・5%、「60代」が28・6%、「70代」が16・1%、「80代」が12・2%だった。

 また在宅介護が開始すると半数以上の56・1%の家族が「ほぼ毎日介護をしている」と回答。掃除や洗濯、買い物、食事、送迎など日常生活を送るための生活支援が主な内容だった。

地域活動への参加6割以上が前向き

 同計画策定にあたり、65歳以上の高齢者で①要介護認定を受けていない人②総合事業対象者③要支援認定者―を対象に「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」を実施。

 健康づくりや趣味など地域活動に関する質問で、参加に前向きな回答は約6割だったが、「企画・運営、世話役としての参加」に前向きな意思を示したのは37・4%だった。全国平均より約4ポイント高い結果の一方で、半数以上の54・8%が企画・運営、世話役としては「参加したくない」を選択した。

 結果を受け、「世話役といわれると負担が大きい印象を受けて敬遠しがち」と市長寿支援課。実際に運営に成功している高齢者サロンは、担い手の層を広げて個々の負担軽減を図っているとし、「今後、成功事例を紹介することで認識を変え、地域活動への心理的ハードルを下げていきたい」と課題を挙げた。市や社協、地域包括支援センター、サロンと専門職を直接結ぶ「ちえのわネット」など、サロン運営を支援する存在も改めて周知するという。

 「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」は17年1月6日~2月20日に郵送配布・回収で実施した。1800件配布して回収は1218件、回収率は67・7%だった。

パブリックコメント14日まで意見募集

 「第7期桐生市高齢者保健福祉計画案」は18~20年度までの3カ年計画。重点取り組みとして「『地域包括ケアシステム』の深化・推進」を挙げ、同システムを有効に機能させる「地域包括支援センターの機能強化」を図る。

 同計画案は市民から意見を募るパブリックコメントをへて策定する。意見募集は2月14日まで。計画案は市ウェブサイトで見ることができる。問い合わせは長寿支援課(電0277・46・1111内線588)へ。

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