春を呼ぶ浄火の放物線 賀茂神社で御篝神事

 節分の夜に火のついた薪(まき)を投げ合う奇祭「御篝(みかがり)神事」が3日、桐生市広沢町六丁目の賀茂神社(前原貞樹宮司)で開かれ、大勢の見物客らが春を呼ぶ浄火の放物線を見守った。

 少なくとも江戸後期の1830(文政13)年の同神社伝承記には記載がある厄よけの神事。戦後中断したが地元住民らが1979年に復活し、91年に市の重要無形民俗文化財に指定された。

 前日までに降った雪が少し残る境内で、氏子らでつくる同神事保存会(茂木孝司会長)の男たち約40人が白装束で東西に分かれ、太鼓の音に合わせて火のついた薪をぐるぐる回しながら「いち、に、さん」の掛け声で一斉に高く放り投げる。これを小休止をはさんで約30分間、計20回ほど繰り返し、災厄を焼き払った。

 節分が誕生日という清水利恵さん(39)=広沢町五丁目=は家族5人で初めて見学。「迫力があって、火の力はすごいと感じた。季節の節目にふさわしい行事ですね」と話していた。

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