桐西和太鼓部・勅使川原祥さん、プロ集団「倭」に入団

 和太鼓部12代目部長として活躍した勅使川原祥さん(18)=県立桐生西高校3年=が、プロ集団「倭(やまと)」への入団を決めた。奈良県明日香村を拠点に共同生活を営みながら、国内・海外でライブパフォーマンスを展開する和太鼓集団だ。「自分と向き合い、メンバーになじみ、エネルギーをさく裂させて、世界中の人たちを笑顔にしたい」と、プロの道に進む。

 勅使川原さんは桐生市立天沼小学校2年で和太鼓を始めた。母方の祖母の紹介で、桐生織姫太鼓の子どもたちのグループ「鼓楽」に週1回ほど通った。相生中に進んで部活はサッカー部。「太鼓の音は好きだったけど、そんなにのめり込んではいなかったですね」

 でも高校は和太鼓部のある桐西に。ここで太鼓の打ち方や伝え方の違いを知り、先輩から多くのことを学んだ。数多くの地域イベントに加えて国宝松本城太鼓まつりに出場、定期演奏会を開始。部長として初の全国大会みやぎ総文に出場し、太鼓祭東日本大会でも堂々の演奏を披露した。

「職業にしたい」高2の冬に意識

 「太鼓を職業にしたい」。そう意識したのは高2の冬だという。動画サイトなども調べて「伝統にエネルギーを掛け算して、常に革新していく」という、自分の理想形に近い集団が存在した。それが1993年結成の「倭」。家族の理解も得て、志望動機や目標などをメールで送ると、体験研修の案内が来た。

 奈良県明日香村で1週間、メンバーと同じ集団生活をしてきた。朝6時に起床して5キロの山越えランニング。山頂ではお地蔵さまにあいさつ。各所の掃除、衣装やステージ装置づくりなどの作業も深夜まで。「眠気と体力の挑戦でした」と笑う。

 倭では創設者で芸術監督の小川正晃さんをはじめ団員20人が、楽器以外はすべて自分たちで作りオリジナルの表現を追求する。そして1年の半年から10カ月は海外公演で現在は全米ツアー中。だが語学力は必要なく「魂で通じ合うそうです」。むしろ集団内共通語は関西弁だという。

特殊免許を取得、携帯電話は解約

 「どんな強い衝撃にも耐えられるのが和太鼓。自分のエネルギーをそのまま、世界の人たちに伝えたい。ステージのどこでも、主役も引き立て役もできるプレーヤーになりたい。表現の幅を広げたい」と勅使川原さん。特殊免許を取得し、携帯電話は解約して、4月からの生活に向かう。

 桐西和太鼓部から初のプロ入りに、顧問の小堀敬教諭は「体に気を付けて、さまざまな経験を生かして自分の人生を大事にしてほしい」とはなむけの言葉をかけた。

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