桐生大短大部、北海道むかわ町と協定締結

 桐生大学・同短期大学部(岡安勲学長)と北海道むかわ町(竹中喜之町長)は8日、みどり市笠懸町の同大学で相互協力協定を締結した。国内最大の恐竜全身骨格化石が発見された同町は通称「むかわ竜」を中心にした「恐竜ワールド構想」を進めており、「心に響くデザインの力」による地域産業や教育の振興に期待する。大学側もアート・デザイン学科の教員、学生による社会貢献活動が広がることになり、相互の発展を目指す。

 むかわ町は道央南部の太平洋に面し、農林水産業が中心。2003年に海成層から発掘された化石が、約7200万年前の白亜紀後期、ハドロサウルス科の植物食恐竜のものと推定され、全身の骨格の発掘回収に成功し「むかわ竜」として世に出たのが2014年。クリーニング作業によって全長8メートルを超えることがわかった。竹中町長は「世界の宝になる」と胸を張る。

 2014年に相互協力協定を結んだ北海道大学総合博物館で研究が続けられ、現在は骨格の一部を町立穂別博物館で展示。クビナガリュウ類やアンモナイトの化石も出土していることから、ロマンあふれる恐竜繁栄時代の世界観「恐竜ワールド」を町全体をステージに見立てて再現する構想を描いている。

 そのために必要なデザイン・造形力を持って現れたのが、桐生大学短期大学部アート・デザイン学科の山本博一准教授(52)だった。苫小牧での民間プロジェクトにかかわっていた山本准教授は2017年春にむかわ町を訪問。町でも群馬県神流町での恐竜化石を生かしたまちづくり研修に合わせ、夏に大学を訪問して意見交換を重ねてきた。

 山本准教授は「個人より多くの人を巻き込む必要がある」と考え、大学を母体にした相互協力が実現の運びとなった。「フィギュアやグッズの制作などにとどまらず、フィールドワークによってより広く創造に取り組みたい。学生たちと企画から考えていきたい」と語る。

相互発展、進化を

 むかわ町でも新年度に設立する「子ども化石くらぶ」での交流や、創作作品の活用、まちづくりへの参画を望む。さらには農林水産業と栄養学・看護学の連携も考えられ、両者で「相互発展、進化させたい」と前を向く。

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