桐生FW、2イベントで始まる

 第18回桐生ファッションウイーク(FW)が25日に開幕した。皮切りは織物産地桐生を代表する高級絹織物「お召」をテーマにした桐生織塾の企画展と、織物参考館“”の職人体験会。あいにくの雨の中だが、古民家の織塾とノコギリ屋根工場の紫と、織都にふさわしい開幕イベントが並んだ。

 織塾(桐生市梅田町一丁目、新井求美塾長)の門には今回のテーマ「統」の書が掲げられた。お召はたて糸が約4000本と銘仙の3倍以上、よこ糸に強い撚(よ)りをかけて糊(のり)付けして織り込み、織り上げたあとに湯洗いして糊を落とすとよこ糸の撚りが戻り、特有のシボが立つ。多くの複雑な分業工程をまとめて完成するお召を、一字に象徴した。

 邸内には土間から座敷にかけて、約50点のきものが並ぶ。粋な美しさの縞(しま)、矢羽や壺垂れ模様の絣(かすり)など代表的な柄のお召や、松と孔雀(くじゃく)模様の風通お召、小菊模様の縫い取りお召、花唐草模様の紋お召、亀甲に植物紋様の二重織お召と、先染め織物ならではの柄ゆきと高度な工夫が見て取れる。

 また昭和初期ごろになると、より庶民的な銘仙で隆盛を極めた伊勢崎産地も、お召風の着尺の生産をはじめる。人絹糸や壁糸を使ったりエンボス加工でシボを出すなどしたもので、文化お召、千代田お召、お召銘仙、併用お召などと名づけられたという。

 大正時代、昭和中期の見本帳や、昭和27(1952)年の「桐生繊維業者案内図」も興味深い。新井塾長は「同じような色柄のお召と銘仙を、拡大鏡で比べることができるコーナーもあります。違いを実感してください」と誘う。

 入場無料。27日まで(午前10時〜午後5時、最終日は同4時終了)、26日午後2時ごろから会場内で新井正直さん(群馬県繊維工業試験場主任研究員)によるお話会を開く。お召生産に関わっていた人たちも「話に加わってください」と呼びかけている。問い合わせは同塾(電0277・32・0366)へ。

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