大間々南小の吉田校長、歌で届けるメッセージ

 みどり市立大間々南小学校の吉田誠校長(56)が“歌う校長先生”として地域で話題になっている。月に1回程度行っている朝礼の「校長先生の話」の後、子どもたちを前にマイク1本、アカペラで熱唱するというもの。奇をてらったような行動だが、歌を通して届けたいのは“命のかけがえのなさ”や“前向きに取り組む大切さ”などのメッセージ。吉田校長は「自分の話、話の内容に合った歌詞、両方合わせることでメッセージが子どもたちの心に残れば」と語る。

 吉田校長が初めて歌ったのは昨年5月の朝礼。校長に就任し、子どもたちのために心に残る話をしたいと思ったことがきっかけだった。「実は話はあまり上手じゃない」。そう話す吉田校長は「歌詞に込められたメッセージを子どもたちに伝えることで、自分の話し下手をカバーできないかと思ったんです」。

 毎回、自身の話の内容に合った歌詞の曲を探し、通勤の車内で練習。歌の経験はカラオケ程度で、歌いだしの瞬間はいつも緊張している自分を奮い立たせているそう。「初めて歌った時は子どもたちも先生たちも、きょとんとしていましたよ」と苦笑する吉田校長。しかし、毎回の朝礼で歌い続けているうちにその反応にも変化が。子どもたちがより集中して話を聞いてくれるようになったという。

 今月は、「人生でつらいことにぶつかったとき、つまずいたときに、諦めず努力してほしい」という願いを込めて、岡村孝子さんの「夢をあきらめないで」を選曲。いじめゼロ運動にちなみ「自分の夢を持ってそれに向かって頑張っていれば、いじめなんてしないはず」とも語りかけた。

 「朝礼の歌を楽しみにしてお話を聞いてる」と話すのは篠原真央さん(3年)。今泉未波さん(同)の「お話と合わせて歌を聴くと元気が出る」という言葉に、周りの児童たちが笑顔でうなずいていた。

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