新里町女児いじめ自殺訴訟、東京高裁が和解勧告

 桐生市立新里東小6年だった上村明子さん=当時(12)=が2010年に自殺したのは学校でのいじめと教師らの不適切な対応が原因だとして、両親が同市と県に3200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審の第1回口頭弁論が10日午前、東京高裁であり、貝阿彌誠裁判長は双方に和解を勧告した。双方とも持ち帰って検討し、8月19日の次回和解協議に臨む。

 同訴訟は、3月14日の一審・前橋地裁判決で「学校側にいじめを防ぐための安全配慮義務違反があった」などと批判。いじめと自殺の事実的因果関係を認め、市と県に慰謝料など計450万円の支払いを命じた。

 これに対し、市と県は「一審判決には事実誤認が数多くある」などとして控訴。(1)学校が自殺を予見できる可能性はなかった(2)いじめと自殺の相当因果関係については認めていないのに、いじめの責任を負わせるかのような高額な慰謝料は不当(3)いじめと自殺の因果関係をめぐる学校側の調査報告義務違反があったとの認定は不当─などと主張した。

 これに対し、両親側は「一審判決は妥当」と主張。控訴棄却を求めた。

 貝阿彌裁判長は口頭弁論で、一審判決で命じたいじめに対する慰謝料は「一般的な額より高いと思う」と指摘。慰謝料の金額面で和解の可能性があるとして、双方に和解を勧告した。また、学校側の調査報告義務違反があったかどうかについても、改めて検討の余地があるとの認識を示した。

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