みどり市が逆転敗訴、笠懸の公園訴訟

 みどり市笠懸町鹿の分譲宅地内の「公園」(124平方メートル)の土地所有権をめぐり、市内の不動産業者と市が争っている民事訴訟で、東京高裁は16日までに、市の所有権を認める一審判決を取り消し、業者の所有権を認める逆転判決を下した。市は同日の市議会常任委員会で、最高裁へ上告したことを明らかにした。

 問題の「公園」は、原告・不動産太陽(笠懸町阿左美、蕪木三重子社長)の関連会社・太陽建設(同、蕪木義夫社長、事実上廃業)が1985年に購入し86年に開発した分譲地の一角で、都市計画法に基づき公共用地として旧笠懸村が管理していた。

 だが、村が所有権移転登記をしないまま、太陽建設名義の状態が続き、固定資産税も発生していた。2009年に太陽建設が原告に土地を売却し、11年には原告に所有権を移す登記が行われた。

 こうした経緯から、原告がこの土地を占有しており、民法上の時効取得が成立すると主張。土地所有権の確認を求め、12年6月に市を提訴した。

 市側はこれに対し、開発に伴い設置された公共用地は市に帰属し、公用廃止もされていないことなどから、時効取得の目的物にはならないと主張。市の所有権を主張するため反訴していた。

 一審・前橋地裁桐生支部(島田尚登裁判官)は14年7月、市の所有権を認める判決を下したが、太陽側が控訴。東京高裁(山田俊雄裁判長)は2月、一審判決を取り消し、原告の所有権を認める逆転判決を言い渡した。

 控訴審判決などによると、1989〜91年ごろ、現在の市職員が太陽建設に対し、名義は太陽建設のままで固定資産税を払い続けてほしい旨を打診した。これを受けて太陽建設は所有権を取得したと考え、その後に原告へ土地を売却し移転登記しており、市側は開発当時の県知事公告による所有権の取得をもってこれに対抗できない、などと認定。業者の所有権を認めた。

 市は16日の市議会経済建設常任委で、控訴審判決を不服として今月4日付で最高裁へ上告したと報告。「行政財産として登録されている以上、個人の自由にはならないと理解している」(都市建設部)として、引き続き市の所有権を主張する考えを示した。

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