フィリピンから桐生産地訪問

 フィリピン繊維研究所の研究員4人が桐生産地を研修に訪れている。国内の伝統的な繊維産業を高度化し、現代に合う形で発展させる手段を模索するため、幅広い技術の集積があり、伝統と革新性の両面を備える桐生を選んだ。10日まで滞在し、織りと染めを学ぶ。

 同研究所は科学技術省傘下の機関。来桐はテキスタイルプランナー・新井淳一さんを介して打診があり、親交のあるテキスタイルデザイナーの畠山陽子さんがコーディネート。昨年から受け入れ準備を進めていた。

 4人のうち、織物の研究で訪れたジェネリー・カヤさん(32)とロナルド・ペチュラさん(43)は1日に桐生入り。同日は桐生織塾と工房風花を訪ね、翌2日は午前中に桐生地域地場産業振興センターへ。午後は朝倉染布で工場見学した染色研究の別動隊と合流し、新井さん方を訪れた。

 地場産では能衣装に用いられた江戸時代の古布やフィリピンの民族衣装を見ながら、素材や用途、製法などで情報交換した。

 滞在を通じ、「日本で使われている技術を応用し、イカット(東南アジアの伝統織物)の生産性を高められたら」とカヤさん。ペチュラさんは技術者の立場から「織物をよりよくするヒントを得て、機械を効率化したい」と話した。

 織りチームは織塾を中心に5日まで研修。染めチームは10日まで残り、県繊維工業試験場と土田産業で染色技術を学ぶ。

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